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ポルソナーレ式イメージ切り替え法 NEWSLETTER 第228号
11期12回め平成21年7月25日
脳の働き方と言語の学習回路/浅見鉄男「井穴刺絡・免疫療法」

脳の働き方のメカニズム・おとなと子どもの脳の発達のさせ方
子どもの危機・この国で産み育てるリスク
(週刊ダイヤモンド)
日本型の分裂病の対策とアドバイス・IV

エクササイズ:「主観」を改善する知性の学習モデル

はじめに

 ゼミ・イメージ切り替え法、中級クラス、スーパーバイザーカウンセラー認定コース、Aクラス、38のゼミをお届けします。
 今回の本ゼミは、「日本型の分裂病」のパート・Wです。
 「精神分裂病」については、ポルソナーレのカウンセリング・ゼミ『カウンセラー養成ゼミ』で学的な理論を明らかにして公表しています。本ゼミは、その学的な理論の「帰納法」による展開です。学的な裏付けと実証に関心がある方は、『カウンセラー養成ゼミ』で系統的に習得することをおすすめします。
 今回は、日本人の「分裂病」がつくる崩壊の実情といったことを中心に、打開策と知的訓練の仕方をご一緒に考えます。

ポルソナーレ代表田原克拓

本号の目次

  1. 「精神分裂病」とは「神経症」と同義です
  2. 精神分裂病は「見ること」「聞くこと」「書くこと」の緊張をたるませること
  3. 「連想」がゆるみ、たるみを生成する
  4. 日本人は「面従腹背」が分裂病をつくる
  5. 神経症が弛緩(しかん)をつくるメカニズム
  6. 「弛緩・しかん」は「うつ」と地続き
  7. 日本人が弛緩(しかん)をつくる根拠は「不適合」
  8. 日本人の「他界」のメカニズム
  9. 「家の外の人」との不適合がつくる「他界」の生成のしくみ
  10. 日本型の分裂病「人格崩壊」が生成する「他界」
  11. 日本人が使う「尊大語」のパターン
  12. 日本語の「文法」の構造の「自己中心」のしくみと対策
  13. 言語の表現は、状況に見合う「名詞」と「動詞」の表現力が不適合を防ぐ
  14. エクササイズ・I 分裂病の「適合不全」を防ぐ知性の学習モデル
  15. エクササイズ・II 「不適応」を解消するイメージ療法
脳の働き方のメカニズム・おとなと子どもの脳の発達のさせ方
「子どもの危機・この国で産み育てるリスク」
(週刊ダイヤモンド・2009・7月25日号よりリライト・再構)
日本型の分裂病の対策とアドバイス・IV
日本の「バブル性の観念」の現在

 2008年9月に、アメリカ発の金融システムのバブルが崩壊して、全世界の実体経済を直撃しました。「バブル経済」とは「実体経済」の裏付けが無いのに経済の「収入数値」が「期待価値」として増加することです。アメリカの金融工学は、この「期待価値」を約30年間にわたって膨張させてきました。

 日本の実体経済の代表格の自動車などの「製造業」は、このアメリカの「期待価値」がつくった「マネー」を市場ととらえて販売してきました。「輸出」のことです。しかし、2008年の9月以降、状況は一変しました。

 「金融システムのバブルの崩壊」は、欧州(EU)からも起こったので、世界規模のリセッションの景気後退が同時に起こりました。

 「輸出」だけに依存して、日本国内の価値ある実体経済を育成して来なかった日本の経済社会は、「経済の成長」が止まりました。止まった「経済の成長」は、これからどうなるのか?このことについて野口悠紀雄(早稲田大学大学院・ファイナンス研究科教授『週刊ダイヤモンド』2009・9・25)は、次のように書いています。

@2008年、9月より始まった「グローバル・リセッション」のもたらした経済危機の後の世界経済の構造が見えてきたように思われる。

  • アメリカの貿易サービスの収益の赤字…2009年3月「285億ドル」、4月「292億ドル」。
  • この赤字はピーク時(2007年の年間7,000億ドル。月額で600億ドル)のほぼ半分の水準である。この数字は、おそらく、新しい均衡値として継続するだろう。
    これが、世界経済の新しい骨格を決めることになる。
  • 2009年4月のアメリカの「財輸入」は「1191億ドル」。
    このうち日本からの「輸入」は「70億ドル」。中国からの「輸入」は「220億ドル」だ。
  • 「2008年4月」の数字はどうだったか。
    アメリカの財輸入は「1821億ドル」、日本からの輸入は「130億ドル」、中国からの輸入は「259億ドル」だ。
  • 減少率は、「アメリカの財輸入…35%」、「日本からの輸入…46%」、「中国からの輸入…15%」、だ。
  • 日本からの輸入の方が落ち込みが大きいのは「自動車」という高価格の耐久消費財が中心だからだ。中国の輸出は、価格の安い「非耐久消費財」だ。
    「自動車」ほどには落ち込まなかった。
日本の経済はどうなるか?の予測

A日本の「貿易統計」から見るとどうなるか?

  • 2009年4月の「輸出総額」「対米輸出」「対中国輸出」について、2008年の4月(1年前)と比較する。
  • 日本の輸出総額…39%の減少。
  • 対米輸出…46%の減少。
  • 対中国輸出…26%の減少。

Bここから推計するとこうなる。

  • たぶん、中国にたいする輸出が回復し、輸出の総額も回復すると思われる。
  • アメリカの比率が低下して中国の比率が上昇すると思われる。
  • 世界経済の中でも、中国、インドなどの新興国のウェイトが増すと思われる。

Cだが、これは、「新興国が世界の経済成長をリードしていく」ことを意味しない。中国、インドがアメリカに依存していることに変わりはない。中国、インドは、国内の内在的要因だけで成長が続けられる構造にはなっていない。世界の経済の基本を決めるのは、依然として「アメリカの経済動向」である。

Dこのような世界経済の構造の中で日本経済は、どうなるのか?

  • 輸出総額が3割から4割減となる。
  • 製造業の生産水準もピーク時の水準には回復しない。
  • 良くても、ピーク比の2割減程度の水準にとどまざるをえないだろう。
  • すると「雇用」と「生産の設備」が2割程度の過剰となる。
  • 「雇用の過剰」は「失業の上昇」をもたらす。
  • 現在は、「雇用調整助成金」によって過剰雇用を「企業内失業」の形で抱えている。いつまでもこの状態が続くはずもなく、いずれは「現実の失業率」が「9%」の水準まで上昇せざるをえなくなる。

E本来は、「雇用調整助成金」による「失業率の顕在化規制政策」を捨てて、「労働力の流動化」を積極的にすすめるべきである。

F「雇用」を吸収できる部門は「サービス産業」しかありえない。
「製造業」が2割縮小し、その分だけ「サービス産業」が拡大する方向だ。このためには新しい「サービス産業」が生まれる必要がある。経済政策は、そうした方向をバックアップすべきだ。

Gしかし、実際には「製造業」の「過剰雇用」を支えるための政策がつづけられるだろう。「政治的バイアス」は、現在、存在しているものを助ける半面で、これから登場するものには正当な支援を与えないからだ。こうしたバイアスは自民党だけが持っているものではない。民主党も同じであり、ある意味ではもっと強い。したがって、日本が、経済問題を克服できるかどうかは、きわめて不確定と考えざるをえない。

日本人と日本の経済社会の「依存」の実体

■ここで野口悠紀雄がのべていることは、何を意味するのでしょうか。

1.日本は、「サービス産業」を中心とする新しい産業づくりのために「投資」をして来なかった。

2.アメリカの市場は「金融システムのバブル」でつくられていたにもかかわらず、このことを理論的に誰も解明してこなかった。だから、「輸出依存」による経済成長が無限に続くというバイアス思考に陥っていた。このバイアス思考(肯定性バイアス)は、今もなお強固に継続している。

3.現在の「金融システムのバブル経済の崩壊」は、「金余り(マネーの過剰)」が生み出したものだ。この「マネーの過剰」が「投機」に動いて「投資」の能力を衰弱させたことが原因だ。「思考」の廃用萎縮が起きて、「投資への思考」が「麻痺・マヒ」していることによる不適合の現象である。「アルゴリズム」というプラグマティズムの極地の「金融工学」がつくり出した。「アルゴリズム」とは、「目的となることを数値設定して、効率と速度を条件にして、その目的の達成を数字の定式で設計する」というものだ。
ここでは、現実の実体は単なる「リスク」と把握されてコントロールされるべきものとランク付け(格差的な価値付け)される。

4.日本人と日本の経済社会は、アメリカのプラグマティズムによる「アルゴリズム」の秩序概念(価値体系の枠組み)を丸ごと受け容れてきた。それが「輸出依存」という観念の本質である。今までこの「依存」によって「アメリカ経済」を下支えしてきた分だけ、アメリカ経済が回復の軌道に乗るまで、日本人と日本経済は、言語社会学者の鈴木孝夫のいうように、自らを「植民地化」していくことになる。

日本とアメリカの心の病いの実体

 アメリカの「金融システムのバブル」をつくり出したプラグマティズム(注・生活に役に立つことだけを価値基準にする効率と機能のものの考え方のことです)の極地の「アルゴリズム」の思考の仕方とは、どういうものでしょうか。

 東京武蔵野病院(精神医学)の江口重幸は、こうのべています。

?1980年に『DSM‐V』が登場した。『DSM‐V』は精神にかんする病理を分類して、カテゴリー化するというものだ。
これまでの心や精神にかかわる症状や病理現象の名称を変更した。日本の「精神分裂病」の「統合失調症」への名称変更は、『DSM‐V』の診断基準を導入したという背景があると思われる。日本は、「アメリカ型の精神医療」を理想化している。

?だが、「アメリカ型の精神医療」とは、精神分裂病に限っていうと「急性期」中心の医療というものだ。
「初発の激しい興奮」をともなう幻覚や妄想状態でも一週間の入院治療しか認められていない。すると、「慢性化」の一途をたどる。

?病院から出された精神病患者は、数万人の単位で「ホームレス」と「拘置所生活」の間をいききしている、と書かれている。また、「精神障害者」と「薬物中毒」と「軽犯罪者」との間を循環しているとも、『ニューヨークタイムズ』に報道されている。

?アメリカの精神医療は解体している。だが、今日のグローバルな視点で見るとき、アメリカは、精神医学の教科書や診断マニュアル、主要医学雑誌のほとんどを独占して、世界各地に輸出している。しかし、その「精神医学」の覇権を握ったアメリカは、われわれの考えるような精神医療はもはやほとんど機能していないように見える。
「精神医療」は、「福祉の問題」に転嫁されている。

?アメリカの精神医療を理想化している日本はどうか。
2002年、日本で「世界精神医学会」が開催された。
日本は世界から集まってきた「精神保健福祉の関係者」に「精神分裂病」を「統合失調症」と言い換えることを宣言した。
だが、実情は、「世界に比類のない長期在院日数」「精神科病床の削減」といった劣悪な「精神病院の環境」といったものだ。「医療法特例」がこれをおしすすめている。精神医療、治療環境のリアルな現実への無関心がある。「統合失調症」に見る婉曲語法(ユーフェミズム)の流行は、現状を覆い隠すイメージ戦略でないとすれば、何か、新しい理念や可能性に向けた脱皮と考えていいのか?
(『こころの科学』2002年9月1日号。105号。日本評論社・刊よりリライト・再構成)

サービス産業という知的生産の欠如の実体

■江口重幸が書いているところは、「精神分裂病」を中心とする心や精神の病理にたいする「労力」「費用」の投入の意思が不在であるということです。実体経済の「投資」が不在であるということです。その結果、「厳罰主義」と「社会福祉による隔離」と「薬物療法」が唯一のアプローチの仕方になっているとのべられています。アメリカの「精神医療の解体」は、そのまま「日本の精神医学や学的な考察の解体」となって反映されているというのが主旨です。

 すると、このような「人間の心や精神の病理」の「軽視」「無関心」「放置」は、今、どのようなことになっているのでしょうか。

 『週刊ダイヤモンド』(2009・7月25日号)は、「子どもの危機・この国(日本のこと)で産み、育てるリスク」というテーマで特集を掲載しています。要点をご紹介します。

@小学生は、約30%が「携帯電話」を所有している。(2008年。国立教育政策研究所、平成20年度全国学力・学習状況調査より)。

  1. ほぼ毎日使用…11・6%
  2. 時々使用…13・9%
  3. 全く使わない…6・0%
  4. 携帯電話を持っていない…68・1%
  5. パソコンや携帯電話を介した「いじめ」の状況
    ●小学生
    2006年…460件(0・8%)
    2007年…536件(1・1%)
    ●中学生
    2006年…2,691件(5・2%)
    2007年…3,633件(8・4%)
  6. 携帯電話を取り巻く危険と親が押えておくべき対応策
    @「悪質サイト」から「援助交際」
    A「個人情報掲載」から「援助交際」あるいは「恐喝」
    B「アダルトコンテンツ」から「詐欺」
    C「悪質サイト」から「自殺」
    D「ネットいじめ」から「登校拒否」
    E「いたずらで書き込み」から「犯行予告」
    F親の対応策
    「ネットリテラシー教育の推進」「ペアレンタルコントロールの実践」「フィルタリングサービスの徹底」

A時代は、携帯電話とともに「読み・書き・携帯」になっている。
そこで、ある小学6年生の女子に聞いた「休日の過し方」の調査をご紹介する。
「特定非営利活動法人・子どものメディア」による調査結果だ。

  1. 午前6時に起床する。7時まで「テレビ」を見ながら「朝食」を食べる。
  2. その後、9時から午後12時まで「ゲーム」をする。
  3. 12時から「昼食」を食べながら「ゲーム」をする。
  4. 午後1時から午後6時まで「携帯電話」で「メール」や「ゲーム」をおこなう。
  5. 午後6時から10時まで「テレビ」を見る。
  6. 10時から12時まで「2時間入浴」する。
  7. 午後0時から、3時まで「インターネット」で「ブログ」を見たり、書く。
  8. その後、午前4時半の就寝まで、「携帯電話」で「メール」や「ゲーム」をする。
  9. 朝起きてから寝るまでの「22時間」のうち、「入浴時間」を除く「20時間」を「携帯電話」「テレビ」「ゲーム」「パソコン」などのメディアと接している。とくに、「携帯電話」の使用時間は「6時間半」だ。メディアの中で最も長い。
    「平日も、携帯電話を7時間、使用しています」(同調査の小6の女子の話)。

B首都圏に住む「小学5年生の女子」のケース。

  1. 「お風呂」に入る時はもちろん、「寝る」時も「携帯電話」を肌身離さずに持っている。
  2. 「友人からのメールに、すぐに返信するため、です。以前、別の友人が、お風呂に入っていて返信が1時間ほど遅れただけで、仲間内のメーリング・リストから外された。いつの間にか疎遠になった。遅くとも、5分以内に返信しないと自分も同じ目に遭うから」。
  3. そもそも、「携帯電話」を子どもに持たせるのは、「防犯」や「緊急の連絡」のためだった。
    今、その「携帯電話」は、子どもに「強迫観念」をつくり「ケータイ依存」へと引きずりこんでいる。
「ゆるみ」「たるみ」を日常化している日本の家庭状況

■すでにお伝えしているとおり「精神分裂病」とは、「二重人格や三重人格になること」ではありません。また、現代の日本では、突然に幻聴や幻覚をともなう「妄想」に思考が支配されるという病理でもありません。

 「分裂病」とは、「E・ブロイラー」が明らかにしたように、「弛緩・しかん」を求めて、「弛緩・しかん」の中に安住することを求めるというのが、その正しい定義です。

 「弛緩・しかん」とは、何のことでしょうか。くりかえしお伝えすると、「輪ゴム」の「ゆるみ」「たるみ」と同じであるというメタファーを思い浮べることができます。

 「輪ゴム」は、ピンと引っぱって「緊張」させることで現実的に役に立ちます。人間にあてはめると、「輪ゴム」に相当するのは「呼吸器系」(肺、心臓の心拍)、「目で見ること」「耳で聞くこと」「手と指で文字、文章を書くこと」「口と喉をつかって言葉を話すこと」、などが該当します。

 「五官覚の知覚神経」のことです。原則としてこれらの「五官覚」は、「無呼吸状態」をつくっておこなうことが可能です。

 人間が「緊張する」というのは、つねに、この「無呼吸状態」が続くことを指しているのです。

 したがって、自律神経の働き方の理解をとおして考えると、「心拍の低下の状態」を継続できるための訓練が、誰にとっても必要です。人間は、「夜、寝ている時」は、「腹筋」や「腹膜の上下活動」によって「息を吐く」ことをおこないます。人間は、「息を吸うための筋肉はある。しかし、息を吐くための筋肉は無い」というのが故・三木成夫の解剖学上の見解です。自律神経の交感神経が「息を吸うこと」をつかさどっています。代謝システムのために「酸素」が必要だからです。「代謝活動」とは、摂った食物を酸化させてエネルギーを生成することをいいます。「副交感神経」は、「息を吐くこと」をつかさどっています。「副交感神経」は血管を広げて「酸素」を血液の中に充満させます。

 すると「リラックス状態」になるのです。

 「緊張する人」は、この「副交感神経」の働きが停滞して、「交感神経が優位」となり、身体の中で活動している部位に「血流を送る」ということをいいます。

 「息を吸うだけの状態」がつづいていて、「血管が収縮している状態」のことです。

 知覚神経と筋肉が「緊張する」のです。

 この「緊張」が「学校の勉強」(自宅での復習や予習、および学校の教室の授業などの局面です)の状況で起これば、それは「過緊張」といいます。例をあげると「ノート」や「教科書」を見ている「目」の知覚神経と「目の周辺の筋肉」の血流がいちどもゆるむことなく送り込まれるという状態です。ここでは「血管が収縮したままの状態」であることはよくお分りでしょう。

 このようなことは、知的な精神活動では、あたりまえのように起こります。こういうことを経験しない人は、誰もいません。

知的実力をもつ子どもの育て方とはこういうものです

 すると、こういう精神活動にともなう「過緊張状態」を、一般的にどのように乗り越えていくのでしょうか。

 「左脳」に対応する「右脳」にドーパミンを分泌させるのです。

 小学生の子どもならば、「ねえ、お母さん、この国語の教科書のこの文章の、この言葉の意味ってどういうことなの?」と質問することで、「前頭葉眼窩(か)面」からドーパミンが分泌するのです。このとき、小学生の子どもが質問することは、「左脳のブローカー言語野のX経路(3分の1のゾーン)」で認知され、そして認識された「概念」です。このような理解の仕方が非常に大切なことです。ここで小学生の子どもは、もういちど「Y経路の対象」として知的な対象に再設定しています。ここで「母親」の態度はどういうものが望ましいのでしょうか。ご一緒にモデルを考えてみましょう。

■Aパターン
「あなたは、どう思うのかな?とてもいい質問だと思うよ。思ったとおりでいいのだから、どう思うのか言ってごらん」。

■Bパターン
「あっ、とってもいい質問ね。よくがんばれているね。それはね、これこれ、こういうことなのよ」(正しい内容をきちんと説明する)

■Cパターン
「わかりました。教えます。でもこれからこういう分からないことが起こるとき、お母さんがいるとは限らないね。そこで、分かり方、調べ方を教えます」(一緒に大型辞典なり、参考書なり、国語辞典なりで調べて、小学生の子どもに納得のいく正しい理解を得る)。

 正解は、Aは100点、Bは60点、Cは30点です。こういう局面では、左脳のブローカー言語野・Y経路のゾーンに対応する「右脳のブローカー言語野・Y経路」に『意味のイメージ』を喚起させて、前頭葉(右脳・Y経路対応のゾーン)にドーパミンを分泌させることが最も望ましいのです。

 Aパターンは、子ども自身に、概念とその意味のイメージを自覚して喚起させようとしています。ここでは、無呼吸状態に抵抗して、さらに水準を上げる努力がおこなわれています。

 「自分でも考えてみる。そして表現してみる」というのは、これが「分裂病」の直接の原因の「知覚神経」の「弛緩・しかん」を防ぐのです。Aパターンは、小学生の子どもの「自分でも努力して考えたこと」の内容を聞いて、その「考え」のイメージを発達させる方法です。子どもが、自分の口で「説明」した時点で、ドーパミンは分泌します。

 そして、その「説明」を肯定的に評価した時に、「ドーパミンの分泌のさせ方」が自得(じとく)されます。この「自得されたドーパミン分泌の仕方」が、「知的実力」というものです。

 ここでは、「母親」という「公平な第三者」の代表が、客観的な位置から「評価の言葉を話し言葉でのべる」ということが大切なことです。人間は、自分の「考え」が、客観的な位置に立つ「第三者」から評価されると、それがその人の知的実力として確定します。

 Cパターンにはそれがないので、これから成長していく道のりをたどる人間には、意義が高いとはいえないのです。Bパターンは、「分裂病」の原因の「知覚神経の過緊張」を動機とした「弛緩・しかん」への「移行」はありません。しかし、「移行がない」というだけの意義しかありません。独力で「精神活動にともなう心拍の低下という無呼吸状態という緊張」に抵抗力をつけて、葛藤の水準を上げるという成長の仕方はありません。つねに「弛緩・しかん」の中の「連想によるドーパミン分泌」と隣り合わせの状態にいるといえるのです。

日本人は「境界型の分裂病」の状態が一般的

 ご紹介した「小学生の携帯電話」への「依存」は、現代日本の『触媒型の分裂病』です。「携帯電話」は「弛緩・しかん」の『イメージ』の触媒になっているのです。もちろん、「ゲーム」「テレビ」「パソコン」も触媒であることには違いありません。

 「触媒」(しょくばい)とは、何のことでしょうか。もともとは「化学」の用語です。その当の「物質」は何の変化も起こさないけれども、そのものに触れたものに反応を起こし、さらに「反応の速度」に影響を与える働きをする「物質」のことです。

 「触媒」をこのように定義すると、「携帯電話」は、小学生の子どもだけではなく、「大人」にも「分裂病」の本質の「弛緩・しかん」をつくり出すという作用をもたらしていることにお気づきでしょう。「小学生の子ども」の「触媒」による「分裂病」は、次のような事態をもたらしているとリポートされています。(『週刊ダイヤモンド』誌・前掲号)。

「いつの間にか教育後進国・変質する子どもたち」

?小学生の娘をもつ「木村聡さん(仮名・会社員)」の話。
「どうして勉強しないといけないの?勉強しなくても大学には入れるんでしょ?」。

?国立教育政策研究所「平成20年度全国学力・学習状況調査」より。
 ◎1日2時間以上勉強する小学生…25%
 ◎全く勉強しない。30分未満…17・3%
 ◎テレビ、ビデオ、DVDを1日2時間以上見ている小学生…70%
 ◎1日2時間以上「テレビゲーム」をする小学生…25%

?「ベネッセ」がおこなった2007年の調査
 ◎「児童の学力水準は数年前と比べて低くなったと感じる教師」…全体の60%。
 ◎「児童間の学力格差が大きくなったと感じる教員」…64・5%

?OECD(経済協力開発機構)のPISAの調査結果(15歳児にたいする学習到達度調査)
 ◎「読解力」…2000年は8位。2006年は12位。
 ◎「数学の応用力」(数学リテラシー)…2003年は4位。2006年は6位。
 ◎「低得点層」が増加して、「高得点層」が減少している。
全体の「平均値」が低下しているという傾向が続いている。

?小学生に典型的なように、「日本の子ども」は「学習意欲の低下」「国際的な学力テストのレベルの低下」「家庭での学習時間の減少」がいちじるしい。

「不適応」の生成のしくみ

■このような日本の子どもの「分裂病」の本質の「弛緩・しかん」への移行は、「分裂病」の症状の「離人症」と「自閉」をつくり出します。「離人症」とは、「子どもどうし」「教師と生徒」「親と子ども」の関係の中で「相手の話を耳では聞いているのに、しかし、聞いていない」というのが離人症です。

 「聞く」と、聴覚の知覚神経が過緊張になるので、大脳辺縁系の中隔核にA6神経が作用してノルアドレナリンを分泌します。ここで「私、これ嫌い」という心の声を表象させます。そして、「私、こっちが好き」という聴覚のイメージを表象させます。「頭の中に音楽が鳴り響く」「ケータイでの会話の言葉が頭の中に響き渡る」などの「弛緩・しかん」の「連想」が表象します。「好き」「嫌い」という「生」(なま)の感情の言葉が「弛緩・しかん」入りを測定するのです。

 これが「E・クレペリン」のいう「分裂病」の支障の「早発性痴呆」の内容です。

 鈴木孝夫(言語社会学者)は、日本人の「分裂病」の原因についてこうのべます。

@日本語の「人称代名詞」といえば「きみ」「おまえ」「あなた」「きさま」などだ。

Aいま、標準語で使用されている「自分を指す言葉」は「わたくし」「ぼく」だ。「相手を指す言葉」は「きみ」「きさま」などだ。

Bこの「あなた」「おまえ」「こちら」「どなた」は、もともとは「場所」「方向」をあらわす指示代名詞だ。転用して、間接的に、「その場所、空間にいる人」を表現する。

Cこの問題をくわしく論じたのは佐久間鼎(かなえ)だ。
佐久間によるとこうだ。

  • 「一人称」といわれる言葉(ぼく、おれ、わたし、うち、おいら、など)は、日本語の話し手が「自分を指す代名詞」を用いるときは、どれも「新しく使用された時」は、「相手にたいして自分を低く位置づける」という意味をもっていた。
  • だが、長く使用されるにしたがって、だんだんに「自分が相手に対して尊大にかまえる」という関係語に変化している。
  • 初めは自分を相手に低く位置づけていたのに、しだいに「相手を見下すときに使う言葉」に変化する。
  • 「二人称」の場合は、逆の現象が起こっている。「てまえ」「きさま」などは、相手を敬い、相手を上位に置く言葉だった。それが、長く使われると「相手を低く見る言葉」となり、相手をののしり、いやしめる言葉になった。そして、ごく極めて親しい交友関係にのみ許されるぞんざいな言葉になった。

Dこの意味でも、日本語の「人称代名詞」といわれているものは、「人称代名詞」と呼ぶことの正当性が疑われるのだ。

日本人は、なぜ「尊大語」を使うのか

■すでにお分りのとおり、「日本語」は、「人称代名詞」といわれる言葉に典型的に見られるように、「自分の居る位置」に取り込む、というメカニズムになっています。「人間」にしろ「勉強」にしろ「物事」にせよ、「自分の居う位置…脳の言語野でいうとブローカー言語野の3分の1のゾーン・X経路」に「取り込む」という関わり方をメカニズムにしています。「取り込む」とは、「自分の生理的身体」との同化、一体化のことです。「水を飲む」「性をする」「食物を摂る」というのが「同化」「一体化」です。これを「行動の完結」といいます。「行動の完結」は、「距離の消滅」のことです。「遠いもの」は「恐れ」「近づかない」「成り行きにまかせる」(大野晋の学説)であったものが、「距離がなくなる」と「尊大な態度に変わる」という「主観の完成」が日本語のメカニズムです。これが日本人にとっての「分裂病」の生成の原因の「日本語との不適合」のしくみです。

 「分裂病は、その時代、その社会の最も高い知性の言葉が曖昧であったり、もしくは、曖昧に憶えることが原因で生成する」と明らかにしたのは、ドイツの「H・ミュラー」です。このことは、すでにくりかえしてお伝えしています。日本人は、「行動の対象」(学校の勉強、仕事、人間関係など)にたいして、これを「Y経路」の対象(客観的な認知と認識のことです)としては、表現することを学習しトレーニングしないことが「分裂病」の原因になっています。

 「携帯電話」(パソコン)は、「マトリックス」という「距離の短縮」を本質にしてます。「距離がなくなる時」、その相手や物事の内容を知らなくても「行動は完結した」(自分に取り込んだ)という「過去形化」と「感情の継続化」が「右脳に表象される」のです。すると「知らないこと」にたいして「尊大な態度、姿勢」になるでしょう。これが「勉強をしない」という「不適応」を生み、「学力低下」という「不適合」をつくるのです。

 これは、「Y経路」=「推移律」(客観的な文章の表現力)の疎外になります。

 対策は、次のとおりです。

「主観」を改善する知性の学習モデル

(注 A=B、B=C、故にA=Cという推移律(因果律)の学習モデルです)

■エクササイズ

◎事例・I

A・「早のみこみの早忘れ」
 (行動の対象とその言葉に当る。メタファー)

B・意味 (推移律の基準。遠山啓のタイルに当る)
すでに分かったつもりでいる人は、本当によく会得(えとく)していないのですぐに忘れる。あまり当てにならないということ。

C・設問 
用例として適切なものはどれでしょうか。

用例

  1. 「勉強をしました」
  2. 「○○○の勉強を30分間しました」
  3. 「○○○の勉強の復習を、毎日30分だけおこなっています」
    (正解…1,2です)

ゼミ・イメージ切り替え法 NEWSLETTER 第228号 一部掲載

関連
分裂病の解体学・IV 「病名と告知・統合失調症」


連載
前回:日本型の分裂病の対策とアドバイス・III 「共同幻想論・他界論」「ことばと文化」
次回:「裁判員裁判」制度 日本型の分裂病の対策とアドバイス・V

参考:脳の働き方の学習のご案内

「第19期」(平成29年・2017年)ゼミ、開講中!
受講生の皆様へ 平成25年5月5日 版 ポルソナーレからの真実の愛のメッセージ 詳しくはこちら!
 受講生の皆様へ 平成25年冬版 ポルソナーレからの真実の愛のメッセージ
女性向けカウンセリング・ゼミ、男性の「女性」対応・ゼミ

ゼミ・イメージ切り替え法

プロ「教育者」向けカウンセリング・ゼミ

カウンセラー養成ゼミ

脳と心の解説

教育方針は「教える・育てる・導くカウンセリング」です 。
「女性」「子ども」のこんな心身のトラブルならあなたにもすぐ解消できます。

「女性向け」、「男性の“女性”対応」のカウンセリング・ゼミです。
女性は「相手が喜ぶ」という共感がないと、ものごとを正しく考えられません。

女性と心を分かち合える「脳」を、最高に発達させる!!が教育の狙いと目的です。女性を「見る」「見たい」、女性から「見られる」「見られたい」関係をつくる、カウンセリング術です。

女性の「脳を健康を働かせる」!安心と安らぎを分かち合う、が教育のテーマと目標です。「気持ちが安心する。だから、知的に考えられる」という女性の本質を支えつづけるカウンセリング術です。

女性の脳の働きが伸ばす「人格=パーソナリティ」を目ざましく発達させる!が教育の方針です。 女性が社会性の世界(学校・仕事・社会の規範・人間関係のルール・合理的な思考)と、知的に関われる!を一緒に考えつづけるカウンセリング術です。

ストレスを楽々のりこえる女性の「脳」を育てる!!が教育の人気の秘密です。女性は、脳の働きと五官覚の働き(察知して安心。共生して気持ちよくなる)とぴったりむすびついて、一生、発達しつづけます。


脳と行動の診断

人の性格(ものの考え方)が手に取るように分かる「心の観察学」

心の病いに感染させられない「人間の関係学」がステキに身につきます。

心の病いを救出する、心と心をつなぐ「夢の架け橋術」

相手に好かれる「対話術」がまぶしく輝くので、毎日が心の旅路。

相手の心の働きのつまづきが正しく分かって、「正しい心の地図をつくれる」ので、損失、リスクを防げます。

性格のプロフィールが分かるから正しく「教え・育て・導く」ができる本物の社会教育の実力が身につきます。


よくある質問

学校に行くとイジメがこわいんです。私にも原因ありますか?

怒りっぽいんです。反省しても、くりかえしています。治りますか?
脳と心の解説

「仕事・人生・組織に活かすカウンセリング」です。他者の心身のトラブルを解消できれば、自然に自分の心身のトラブルも解消します。

プロ「教育者」向けのカウンセリング・ゼミです。
人間は、誰でも「気持ちが安心」しないと正しく「ものごと」を考えられません。

「脳を最大限に発達させる」が教育の狙いと目的です。「指示性のカウンセリング」とは、 「一緒に考える」「共感し合って共に問題を解決する」カウンセリング術です。ものごとには「原因」(脳の働き方)があるから「結果」(心身のトラブル)があります。

「脳の健康を向上させる」、が教育のテーマと目標です。「指示性のカウンセリング」は、「考えたことを実行し、考えないことは実行しない」 という人間の本質を、最後まで励まし、勇気づけるカウンセリング術です。

脳の働きがつくる「人格=パーソナリティ」を育てる!が教育の方針です。
「指示性のカウンセリング」は社会性の世界(学校・仕事・社会の規範・人間関係のルール・合理的な思考)と正しく関わる!を一緒に考えつづけるカウンセリング術です。

ストレスに強い、元気に働く「脳」に成長させる!!が教育の魅力です。
「指示性のカウンセリング」は五官覚(耳、目、手、足、鼻)を正しく発達させて、言語の能力も最高に発達させるカウンセリング術です。


脳と行動の診断

「心の病いの診断学」が楽しく身につきます。

心の病いの予防と解消の仕方の「人間の理解学」が身につきます。

心の病いに気づける「人間への愛情学」が驚くほど身につきます。

「交渉術」の知性と対話の能力が目ざましく進化しつづけます。

相手の心の病理が分かって、正しく改善できるので心から喜ばれます。「心の診断術」

病気になるということ、病気が治るということが正しく分かる、最高峰の知性が身につきます。


よくある質問

朝、起きると無気力。仕事にヤル気が出ません。うつ病でしょうか?

仕事に行こうとおもうと、緊張して、どうしても行けません。治りますか?
バックナンバーの一部を9期後半分より、随時掲載していきます。
詳しくは下記をクリック
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 戦う男性の社会教育ゼミ
入会も随時受け付けています。
入会と同時にご希望のバックナンバー等、ビデオ(DVD)学習で、学んでいただけます。


ゼミの見学、ゼミのバックナンバービデオ(DVD)試聴も無料です
ニューズレターと共にお送り致します。 詳しくは「入会案内」をご覧下さい。
ポルソナーレのゼミの様子をYouTubeに公開しました。

脳を発達させる日本語トレーニングペーパー

一部公開しました。
トップページ NEW! 年間カリキュラム 学習の感想と学習成果 「日本人の思考」と「谷川うさ子王国物語」と「グローバル化の恐怖」
学習内容(サンプル) 「言葉」 日本語の影響。その仕組みと感情、距離感、人間関係について
「脳を発達させる日本語トレーニング・ペーパー」の役立て方の資料
『分裂病の自己診断表と自己診断』
男性に嫌われない女性の話し方
女性に嫌われない男性のしゃべり方
を教えます

ポルソナーレのマスターカウンセリング

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