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ポルソナーレ式イメージ切り替え法 NEWSLETTER 第217号
11期1回め平成21年2月14日
脳の働き方と言語の学習回路/浅見鉄男「井穴刺絡・免疫療法」

脳の働き方のメカニズム・おとなと子どもの脳の発達のさせ方
「共同幻想論・規範論」
(吉本隆明)

「英語のできる子どもを育てる」
(坪谷郁子)

エクササイズ:「これだけは必要」知性の学習モデル

はじめに

 ゼミ・イメージ切り替え法、中級クラス、スーパーバイザーカウンセラー認定コース、Aクラス、27のゼミをお届けいたします。
 本ゼミは、今回より第11期がスタートします。
 第11期第1回目のゼミです。
 今回は、日本人の英語の勉強の仕方についてお話します。日本人は、英語は読めるようになって、書けるようにもなりますが、外国人とは全く会話ができないといわれています。そのために、いろいろな学習法や教材が開発されています。そこで、今回は、日本人にとっての英語の最大のハードルとその実体についてお話します。目的は英語の教育や学習ではありません。
 日本語をつくり出してきた脳の働きと、その脳の働き方を変えない日本人がテーマです。自分も含めて、「人材育成」の仕方にお役立てください。

ポルソナーレ代表田原克拓

本号の目次

  1. 日本人の脳の働き方がつくるハードルの典型は、英語の習得です
  2. 鈴木孝夫の日本語のしくみの説明
  3. 日本語はテレビ型言語である
  4. 言葉の数が少ないのが日本語である
  5. 『英語のできる子どもを育てる』
    (講談社現代新書。坪谷郁子(つぼたにいくこ)。
  6. 日本人の英語の学習の仕方
  7. 社会的な地位の高い人も「幼い内容」を学習する
  8. 生活の中で使える学び方が大切
  9. 基礎は、憶えなければならない
  10. 自分から始めて、しだいに対象を広げていく学習法
  11. 日本人には困難な英語の発音の仕方
  12. 「フォニックス」という英語の学習の仕方
  13. フォニックスの練習の仕方
  14. 発音の練習法
  15. 「文法」の理解が語学の基礎
  16. 日本語の起源にかんすることについて、吉本隆明氏は『共同幻想論』の中の「規範論」の中で次のように書いています。
  17. 日本語のヤマトコトバに漢字・漢語が融合した起源
  18. 日本人は、和語(やまとことば)に文明も融合させてきた
  19. エクササイズ1 「これだけは必要」知性の学習モデル
  20. エクササイズ2 不況とたたかうイメージ療法
脳の働き方のメカニズム・おとなと子どもの脳の発達のさせ方
「共同幻想論・規範論」
(吉本隆明、角川ソフィア文庫よりリライト・再構成)

「英語のできる子どもを育てる」
(坪谷郁子・講談社現代新書よりリライト、再構)

エクササイズ :「これだけは必要」知性の学習モデル
日本人の脳の働き方がつくるハードルの典型は、英語の習得です
 前回の本ゼミで、リッカ・パッカラの『フィンランドの教育力・なぜ、PISAで学力世界一になったのか』(学研新書)をご紹介しました。リッカ・パッカラは、「フィンランドには資源がない。だから、外国と交渉して経済社会を豊かにするしかなかった」と書いています。リッカ・パッカラは小学校の教師でした。

 「子どもの教育に投資するしかない」という国の方針に共感したとのべています。そこで、国語のフィンランド語の交渉をしっかり教え、次に、ノルウェー語、ドイツ語、英語を教えたと説明しています。小学校から教え、中学校を卒業するときには、三ヵ国が話せるようになっていると説明していました。

 では、日本人の子どもに英語を教えると、フィンランドの子どものようにやがて、何年かののちに話せるようになるのでしょうか。

 日本人は、英語を学習すると英文を読めて書けるようにはなる、ということはよく耳にします。

 英語を勉強しても外国人とスムーズには話せないということもよく見聞きします。なぜでしょうか。その根本的なハードルについて言語学者・鈴木孝夫はこう書いています。

鈴木孝夫の日本語のしくみの説明

@ 世界の国の言葉は「ラジオ型言語」か「テレビ型言語」のどちらかだ。
「ラジオ型言語」とは、話す言葉に言葉の意味が表現されていることをいう。
「テレビ型言語」とは、話す言葉に、意味よりも文字が思い浮べられることをいう。
日本語は「テレビ型言語」だ。日本語以外の欧米語(英語も)は、「ラジオ型言語」である。

A なぜ日本語は「テレビ型言語」か?また、英語は「ラジオ型言語」なのか?
その理由は「発声するときの音の数の違い」にある。
「発声の音」を「音韻」(おんいん)という。
日本語…23
英語…45
ドイツ語…39
フランス語…36
日本語の音韻の数はたいへん少ない。

B 日本語では「音節語」(話すときの一語の言葉のことです)の「音節」を「子音」(しおん。発音の際に、呼吸が発声器官のどこかの部分にぶつかって妨げられてできる音のこと)で終わることができない。全て、母音(ぼいん。声が口を出るまでの間、その通路が、舌やくちびるなどで妨げられないときの音。現代日本語では、ア・イ・ウ・エ・オの五つのこと)で終わる。
また、日本語は、英語やヨーロッパ語のように「語頭」(言葉の始まり)で、「子音」を二つ、三つと重ねることも許されていない。
そのために英語で一音節の
street【stri:t】のような一気に発音できる語は、日本語に入ると「ストリート」と五音節の間延びした言葉になる。
strength【ストレンクス】(力、強さ、強度)といった音の複雑な、それでも一音節の言葉を日本語で書くと「ストレングスス」と七音節の長たらしい語になる。

C 母音と子音を組合わせた単音節をつくるとどうなるか。
英語…19通りのやり方 (3000近くの単音節語がつくられる)
日本語…2通りのやり方しかない。 (同音類語が非常に多い)。

日本語はテレビ型言語である

D 日本語が「テレビ型言語」であるというのは、「音韻」の数が少ないために「単音節語」の数も少なくなる、という結果にもとづく。
「科学」と「化学」というように、意味もよく似ていて、しかも同じ話題や文脈の中で用いられるために、ときには混同されることもある「同音語」が多くなるという事実によっている。
「かがく」と発音されると、「科学かな?」「化学かな?」とまず、漢字を思い浮べるというのが「テレビ型言語」の根拠だ。

E 日本人はこのようなまぎらわしい同音語にすっかり慣れているが、このような現象は世界でも類例のない極めて特殊なものなのだ。

F フランスの言語地理学者H・J・ジリエロンは、こうのべる。
「二つの語(言葉)が同音になったとき、耳で聞いて混同されるおそれのないときは共存できるが、意味が混同されるおそれのあるときは、必ず、どちらか一方が姿を消す」。
これは『同音衝突回避の原理』という法則だ。広く知られている。
しかし、例外的に、世界の中で日本語だけにはこの法則が働かずに「同音類語」のまま残っている。

言葉の数が少ないのが日本語である

■ここで鈴木孝夫がのべていることをまとめると、こんなふうになります。

 まず、「日本語」の特性を、テレビ型言語であると指摘しています。

 英語をはじめとするヨーロッパ語はラジオ型言語です。その違いは、話し言葉で話すとき、耳に聞こえてくる言葉がしっかりと意味を表現しているのか、意味がよく分からなくて不鮮明になりやすいのか、にあります。

 鈴木孝夫は、日本語による言葉の発音の「音」(音韻)は、ヨーロッパ語の「音」(音韻)と比べると非常に少ないという事実を説明しています。少ない「音韻」の数で概念を言いあらわそうとすると、「同じ音の言葉」がたくさん出来上る、といっています。

 それが「同音類語」です。

 世界の言語学の法則というものがあります。フランスの「H・J・ジリエロン」ののべる『同音衝突回避の原理』です。欧米語は、この『同音衝突回避の原理』にしたがって、「子音」(しおん)を開発して、「人間の行動」の一つ一つを説明する言葉を創出しています。

 日本人は、日本語にたいして世界の言語学の法則を適用せずに「同音衝突の概念」をいくつも残してきていることがお分りでしょう。話し言葉で話されてる言葉を聞くと、「どういう意味なのか?」に注意を向けるよりも先に、「何という言葉を話したのか?」を分かる必要があります。それが日本語です。
 この事実をさすのが「テレビ型言語」ということの根拠です。

 すると、ここから派生する問題があります。

 それは、日本人が「英語」を学習して習得する場合です。

 「音韻」の数が世界の中でも極端に少ない日本語を橋渡しにして、「英語」を学習するとどうなるのか?この事実に着目して、坪谷郁子は次のように説明しています。

『英語のできる子どもを育てる』
(講談社現代新書。坪谷郁子(つぼたにいくこ)。イリノイ州立西イリノイ大学、国際学生科修了。東京インターナショナルスクール、イングリッシュスタジオなど、五法人の代表取締役。米国人の夫。二人の2女)。

@ 幸運なことに日本では、日本語 だけを話していれば用が足りる。多くなったとはいえ、日本人以外の人がまわりにそんなに多くいるわけではない。

A 国際人とは何か?わたしがおもうに、国際人の第一歩は、自分を自立した個人として認識することだ。その上で、自分をとりまく自分以外の人のすべての世界を認める。それが大切なのではないか?とおもう。

B 同時に、国際社会で役に立つスキルを身につける。自分の意見や考えをしっかり持ち、異なる他を尊重する心を持つ。国際社会の中でも十分に通用するスキルをもつ。
人として国際社会においての自己の義務と責任を認識する。
そして、それを学ぶ手段として、国際語である英語を生活の一部としていく。

日本人の英語の学習の仕方

C わたしたちが英語を学んだときは、一語一句、カンマ・ピリオドにいたるまで教科書を暗記した。
しかし、その方法では、実社会に出てあまり役に立たないことを体験として痛感してきた。

D わたしが学校を設立したころに学校で英語を教えている先生の何人かが向上心をもって、英会話を習いに来ていた。みなさんは、一様に英語を聞き取ったり、英語を会話の媒体として話をすることが苦手だった。
英文科を卒業していても、どんなに難しい英語の本が読めても、会話となると英語の先生でもできないのが現実だった。

E これはペンです。あれは本です。
単数名詞の前にはaをつけることを忘れない。ただい、次のつづく名詞が母音で始まる場合は、aはanになる、と最初に教えられた時代から考えると、少なくとも、会話に役立つ英語を覚えようと、ずいぶん、英語の学習をとりまく環境や意識は変わってきているとおもう。

社会的な地位の高い人も「幼い内容」を学習する

F しかし、英語を初めて学ぶ子どもにたいしては、あいかわらずaはappleのa、bはbookのbだ。
教育水準の高い社会的な地位がある人、たとえば外交問題や経済問題について講演をするような人でさえ、英会話のレッスンでは「あなたは、今日、何を食べましたか」「彼女はいま踊っている」「彼はいま、歌っている」といったような内容を、外国人の先生に習っているのが現実だ。
英語を会話の媒体として使えないというだけなのに、まるで知的レベルが低いかのような内容だ。これでは、あまりにばかにされているとしかおもえない。だいいち、せっかくの時間がもったいない。人は、精神の発達によって興味の対象が変わってくる。

G 幼児は、遊ぶことや家族といることが好きだ。中学生になれば、学校生活や友人関係、じぶんの心の動くことに意識が向いていく。どうすれば友だちと仲良くできるのか、どうすれば、友だちと心を通わせられるのかなどに関心が向く。
高校生になれば、目は、社会や世界に向いていく。他者と分かち合ったり力をかしたりすることへの意識が生まれるだろう。社会人では、教育水準の高い人と会話をする際に、確立されている自己の理念をしっかり持っていなければならないだろう。

H わたしたちが教えている英会話の学習法は、英語のレベルが低いからといえ、学ぶ内容まで幼稚なものにするという手法はとられていない。年代順に従い、人として成長する際に、確立されるべき理念をその年代がもっとも楽しく感じられるような学習法で学ぶことができるようになっている。今までの学習法を英語を学ぶ方法と思っていた人には、少々奇異に感じられるかもしれない。

生活の中で使える学び方が大切

I わたしは、一九八五年に英会話学校を開校した。最初は「英会話」を教えていた。子どもたちは英語で自己紹介したり、単語カードで単語数を増やした。英語の歌を歌ったり、お買い物ごっこをした。いわゆる巷(ちまた)でいう「英会話」と呼ばれるものを教えていた。
Hello. How are you? I'm fine, thank you. My name is Akiko. I am 9 years old. I like rice and miso soup.などと覚えていった。

J ある日。あき子ちゃんが学校に来た。咳(せき)をゴホゴホしている。わたしはいつものように何気なく、How are you? と聞いた。
あき子ちゃんは、熱がありそうな真っ赤な顔をしながら、I'm fine, thank you.と答えた。
このときにハッと気がついた。
わたしたちは単純に言葉を暗記方式で教えていただけにすぎないのだ。
その記憶する文章が日常生活ではあまり役に立たないThis is Japan.から、多少は役に立つ
Hello. How are you? に変わっただけで、根本的な指導法というのは、従来どおりの暗記方式にすぎないのだ。

基礎は、憶えなければならない

K たしかに、基礎英語の部分や単語は記憶式、暗記式で覚えていかなければならない。たとえば、I amを知らなければ、名前だって年齢だって、元気か病気かだって言えない。しかし、同時にHow are you? と聞かれたときには、その日の自分の気持ちにしたがい、I'm tired. とか、I'm happy. とかI'm upset.とかが普通にならなければならないのです。

自分から始めて、しだいに対象を広げていく学習法

L 考えてもみよう。学校から帰ってきた子どもに「学校、どうだった?」と聞けば、「楽しかった」と言うこともあれば「つまらなかった」と言うときだって、「すごくおもしろいことがあったんだよ」と言うときだってあるはずだ。
あなたも、憂うつなときもあれば、元気なときもあるだろう。
なぜ、英語だとみんなが、I'm fine, thank you.と答えるのだろうか。ましてや、大人よりも自分の気持ちを素直に答えることに正直な子どもは、その時の自分の感情を素直に答えることのほうが自然なはずだ。そうでなければ、単純に暗記したとおりのことを言っているだけにすぎない。
あき子ちゃんは、自分が病気なのにI'm fine, thank you.と答えた。
画一的な学習方法の結果だ。
これではあまりにもかわいそうだ。

M 子どもには、何から始めればいいのか?
まず、自分について考えることから始めるのがよいとおもう。
次に、自分をとりまく世界についての認識をもたせることだ。
身近な人々から始まり、地域や国、世界、自然界、との共生への意識をもたせる。自己の自立とともに共有の精神、自分以外の人や動植物などを尊重する気持ちも生まれる。

N 日本人は不得意とされているスキルを英語で学ぶこともいっしょにしてしまったらどうだろうか。
具体的には問題解決の能力、危機管理能力、順応性、サバイバルスキル、プレゼンテーション、ディベートの能力などだ。
そのためには、英語の能力ではなくて、精神発達を基準にして題材を選んでいかなければならない。このことが、英語の学習ではスポッと忘れ去られている。

O 英語を学習するにあたってどうしても知っていなければならないのがアルファベット、単語、基礎的な文型だ。

日本人には困難な英語の発音の仕方

P アルファベット、単語について、年齢別にどんな方法で教えるのがいいか?がある。

Q 英語には、日本語より難しいことがある。それは「音の出し方」だ。
日本語では「あ」は「あ」と発音する。「あ」は名前(記号としての名称)であり、発音と同じだ。だが英語は違う。
Aは「エイ」という名前(記号としての名称)なのに、音を出すときはたいてい「エイ」とは言わない。つぶれたような「ア」と「エ」の中間音がほとんどだ。Tは、「ツュ」という音がほとんどで「ティー」と発音することはごくまれだ。

R atは「エイティー」と音を出すのではなくカエルが出すような「ア」の音と「ツュ」の音の2つの音で出来ている。これが日本人には難しい。このような発音をとらえるのが「フォニックス」だ。

S アルファベット26文字の代表的な音の出し方を紹介する。もちろん、ここで紹介する以外に同じアルファベットでも違う音の出し方はたくさんある。たとえばEは「エ」と紹介するが、eggなら「エ」だが、meなら「イ」、mateの場合は発音しない。ここで紹介するのは、もっともひんぱんに使われる音という意味だ。

「フォニックス」という英語の学習の仕方

「ABCソング」を「エイ・ビー・シー・ディー・イー・エフ・ジー」と歌うかわりに「ア・バ・ク・デュ・エ・フ・ンガ」と歌ってみましょう。
きっと生涯役に立つはずだ。
A…ア(アとエの中間の音。唇の両端を指で引っぱりながらアと発音するとその音が出る)
B…バ(日本語のバビブベボと発音するときとほとんど同じ音)
C…ク(もしくはス)
D…デュ(この音のにごらない音がT)
E…エ
F…フ(下唇をかるくかんだ状態でフッと息を吐き出す)
G…ンガ
H…ハ(マラソンのあとで肩で息をする要領でハッ)
I…イ
J…ジュ
K…ク(のどの奥でカッ)
L…ラ
M…ンマ
N…ンヌ
O…オ(またはア)
P…パ
Q…クッ
R…アー(ライオンが吠えるときの音)
S…ス(歯の間からそっと音を出す)
T…ツュ
U…ア(Uはアッと驚いたときに発するように短くのどの奥から出す音。ちなみにOは日本語のアに近い。hotとhutで練習する)。
V…ヴ
W…ワ
X…クス
Y…ヤ
Z…ズ

フォニックスの練習の仕方

「ABCソング」の新バージョン。
「ア・バ・ク・デュ・エ・フ・ンガ・ハ・イ・ジュ・ク・ラ・ンマ・ンヌ・オ・パ」「クッ・アー・ス・ツュ・ア・ヴ・ワ・クス」

キムタクのいるSMAP。
S…ス、M…ンマ、A…つぶれたア、P…パとなる。
「ス・ンマ・ア・パッ」…「スンマアパッ」。スマップに聞こえてくる。
Dogは「デュ・オ・ンガ」。なんども少しずつ速く言ってみる。
「ドッグ」ではなく、今出している音が正確な音だ。
milkは「ンマ・イ・ク」だ。
goは「ンガ・オ」だ。

発音の練習法

次の練習問題を少しずつ発音してみる。
練習1・t-at-mat-pat-pet-bet-led-lid-kid
練習2・x-ox-box-fox-tax-fax-tap-lap-map-mop
n-an-man-van-ran-rain-train-p-up-cup-top-tip-zip-lip-hip-hit-hut-hat-rat

「文法」の理解が語学の基礎

■坪谷郁子の指導する「フォニックス」による英語の教育法をご紹介しました。

 これが、日本語の発音がぶつかるハードルです。日本人が、英語を覚えて会話するかどうかはともかくとして、覚えておくと有利です。日本でも小学校から英語教育が始まります。すると、会話が出来る英語教育を目ざして、このような観点から学ばせることが、不利になるはずがありません。また、坪谷がいうように、大人がもういちど英語を再学習するときに、自分の社会的な関心に合わせて話せるようになるための発音の仕方と、文型や単語を活用するという学習法が役に立つはずです。

 問題は、日本人が英語を学習するときの大きなハードルになっているのが、文法です。

 日本語の「文」が、英語でいうところの「主語」「述語」の関係にはぴったりとあてはまらないことは、すでにお話しています。

日本語の起源にかんすることについて、吉本隆明氏は『共同幻想論』の中の「規範論」の中で次のように書いています。

@ 夜久毛多津(やくもたつ)、伊豆毛夜幣賀岐(いずもやえがき)、都麻碁微爾(つまごみに)、夜幣賀岐都久留(やえがきつくる)、曾能夜幣賀岐袁(そのやえがきを)『古事記』では、「雲のいくえにも立ちのぼる出雲の宮の幾重もの垣よ。そこに妻をむかえて今、垣をいくつもめぐらした宮をつくって共に住むのだ」と解釈されている。

A だが三角寛は『サンカの社会』で次のようなサンカの伝承の解釈を記している。
「サンカは、婦女に暴行を加えることを「ツマゴメ」という。また「女込めた」(めごめた)とか「女込んだ」(めごんだ)などともいう。
この「ツマゴメ」も、住古は、彼らの得意とするところであった。そこで「ツレミ」(連身)の控(やえがき)ができて、一夫多妻を禁じた。
それが一夫一妻の制度(ツレミのヤヘガキ)である。」

日本語のヤマトコトバに漢字・漢語が融合した起源

■ここでのべられているところを、わかりやすくするのは、大野晋の次のような説明です。

@ 日本語は今から、千五百年前に漢字、漢語をとり入れた。ヤマトコトバの体系の中にそれを消化するのにおよそ千年以上かかった。

A ヤマトコトバという古い言語の体系が確立した時代には、まだ日本には文字がなかった。そこへ漢字が中国文明をかかえて輸入された。
中国文明の中で大きいものは、儒教と仏教だった。日本人は、漢字といっしょに、儒教や仏教や医学や薬学を受け取った。
それによって日本の文明をつくってきた。だから、どうしても漢字を学ぶ必要が生じた。それが、日本語の中の漢語を確かな位置に固定した。

B 今から150年くらい前に、ヨーロッパ、アメリカから全く違った文明がおしよせてきた。明治政府は、法律にも、科学にも、医学にもヨーロッパの業績を学んで取り入れた。
そのとき、生のままのヨーロッパ語を使わずに、ヨーロッパ語をいちど漢字におきかえた。日本人は、中国から漢字をヤマトコトバの中にもちこむという技術と同じやり方を適用した。
その結果、日本は、ヨーロッパのいろいろな概念をもちこむにあたってアジア諸国のような言語的な困難が少なく、アジアの中ではもっとも早くヨーロッパを取り入れてそれに追いつくことができた。

C 日本人は、それぞれの時代に、世界のトップクラスの文明を次々に輸入してきた。ヤマトコトバの中に融合させてきた。弥生時代には南インドから米、金属、機械(はたおり)、お墓作りを取り入れた。古墳時代には、朝鮮からさまざまな技術、飛鳥・奈良時代には中国から漢字による多くの文明を輸入し、それによって生活を展開してきた。

日本人は、和語(やまとことば)に文明も融合させてきた

■大野晋がのべているところを、吉本隆明氏の「規範論」にあてはめると、「漢字」を輸入し、その漢字を「平仮名」づくりにも融合させてきたということになります。日本人にだけ特有のヤマトコトバの文法の中に、「の」とか「は」とか「が」などの平仮名をつくって、書き言葉としてあらわすようになった由来が説明されているのです。

 このことは、日本語の文法の「近いか」「遠いか」だけを表現して、遠い所のものは自然の成り行きのままにまかせるという「X経路」中心の脳の働き方が、強力に保存されたということでもあるのです。これが今の日本人にとって、英語の学習の大きなハードルにもなっています。

 坪谷郁子のいうように、日本人の不得意な「ディベート」「問題解決の能力」「危機管理能力」「サバイバルスキル」「プレゼンテーション」といったスキルが身につかない大きな原因にもなっています。ちなみに、吉本隆明氏の書く『共同幻想論・規範論』では、国としての「秩序づくり」や「制度づくり」は、漢字・漢語の「Y経路」の脳の働き方をもつ「主体意思」によって始まった、という起源が説明されています。

 このような日本人の日本語のハードルを超えるための学習の仕方とそのモデルは次のとおりです。

エクササイズ
  「これだけは必要」知性の学習モデル

◎事例・1

A・「驕る平家は久しからず」(おごるへいけはひさしからず)(概念)

B・意味(水道方式のタイルに相当する)
権勢に思い上がり、わがままにふるまうものは、いつかやがて、早々と権勢を失うものだ、というたとえ。
栄華を誇った平家一同があっけなく滅んだことから『平家物語』の初めに「驕れる人も久しからず」と書かれている。

C・設問
「驕れるもの久しからず」の用例(タイル)の三者関係の現実の物、実物にあたるものとしてはどれがよいでしょうか?

  1. アメリカの一極支配は、「驕れるもの久しからず」だ。とうとうアメリカも没落した。
  2. アメリカの「金融工学」によるデリバティヴ(金融派生商品)は、「驕れるもの久しからず」の典型だ。バブル現象を説明する言葉だ。
  3. トヨタ自動車は、まっ先に非正規社員をリストラした。これからの非正規社員は、「驕れるもの久しからず」をよくおぼえておいて、安心して仕事をしつづけてはいけない。

(正解…2です)。


◎事例・2

A・「教うるは学ぶの半ば」(おしうるはまなぶのなかば)

B・意味
人に教えると、自分の知識の不十分なところがはっきりしてくる。教えることで、半分は、自分も学んでいる、という意味。
『書経』より。

C・設問
用例として適切なものはどれでしょうか?

  1. 英語教室の先生だって、教え方を学んでいる。「教うるは学ぶの半ば」だ。
  2. 恋愛関係は、相手を分かることが充実の道だ。
    会話は、「教うるは学ぶの半ば」の好例だ。
  3. 恋愛の中でのあらそいは、理解の能力を高めることと同じだ。だから、恋愛は、「教うることは学ぶの半ば」がつきまとうものだ。

(正解…1です)


◎事例・3

A・「一葉落ちて天下の秋を知る」(概念)

B・意味
些細なことから、やがて来る事態を察知することのたとえ。
青桐(あおぎり)(梧桐・ごどう)はいち早く落葉する。これを見て秋の訪れを知ることが、由来。

C・設問
用例として適切なものはどれですか?

  1. 「振り込め詐欺」は若者の犯罪だ。日本の若者はうつ病の中にいる。
  2. 「振り込め詐欺」は、大学生、元・会社員など20代、30代の若者の犯罪だ。日本の教育の崩壊を示している。
  3. 「振り込め詐欺」は、失業した若者も誘われている。
    日本の若者のモラルの崩壊を象徴している。

(正解…1,2,3です)


◎事例・4

A・「雨垂れ石を穿つ」(あまだれいしをうがつ)(概念)

B・意味
わずかな努力でも、根気よくつづければいつかは成功するというたとえ。
雨垂れ(あまだれ)の滴(しずく)でも一ヵ所に落ちつづければ、石に穴をあける、の意味から。

C・設問
用例として適切なものはどれですか?

  1. 日本人には英語の発音はむずかしい。
    だが、少しずつつづければ、必ず、うまくなる。
  2. 日本人のつかう日本語は、主旨は不明瞭になりやすい。だが、日本語の特性を分かって文章を練習すれば、欧米語を超えることは可能だ。
  3. ホームレスになる人は、すぐにふつうの生活に戻れると思っていた。しかし、日がたつにつれて汚れがひどくなり、面接で人の前に出れなくなる。

(正解…1と2です)

ゼミ・イメージ切り替え法 NEWSLETTER 第217号 一部掲載

関連
日本語という書き言葉の生成の構造 「メタファー思考」


連載
エクササイズ:ポスト「世界同時不況」の、史上最強の知性のつくり方を教えます
書き言葉の生成・V 『共同幻想論』 (吉本隆明) 「ラジオ型言語とテレビ型言語」
「共同幻想論」(吉本隆明) エクササイズ:ポスト世界同時不況の知性の学習モデル
『ラジオ型言語とテレビ型言語・U』 「赤ん坊から見た世界・言語以前の光景」
「共同幻想論・母制論」「未来に希望を描けない若者危機」
日本語という書き言葉の文法の構造「日本語練習帳」
「共同幻想論・禁制論」「フィンランドの教育力・なぜPISAで学力世界一になったのか」
日本語という書き言葉の生成の構造 「メタファー思考」
「共同幻想論・規範論」 「英語のできる子どもを育てる」
日本語という書き言葉の言葉の解体 「0歳児がことばを獲得するとき」
「ハーバード流交渉術」 「超・心理バイブル」
書き言葉の生成X 日本語の解体学 「メタファー思考」
「ハーバード流交渉術」・II 「超・心理バイブル」
書き言葉の生成XI 日本語の解体学・II 「日本語の起源」
「ハーバード流交渉術」・III 「無気力の心理学」
書き言葉の生成XII 日本語の解体学・III 「日本語練習帳」
「ハーバード流交渉術」・IV 「対人恐怖の人間学」
書き言葉の生成XIII 日本語の解体学・IV メタファーの生成と行動停止の起源
「和歌山毒カレー大量殺傷事件」に見る日本人の対人意識 「強迫観念」との交渉戦術

参考:脳の働き方の学習のご案内

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脳と心の解説

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「女性向け」、「男性の“女性”対応」のカウンセリング・ゼミです。
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ストレスを楽々のりこえる女性の「脳」を育てる!!が教育の人気の秘密です。女性は、脳の働きと五官覚の働き(察知して安心。共生して気持ちよくなる)とぴったりむすびついて、一生、発達しつづけます。


脳と行動の診断

人の性格(ものの考え方)が手に取るように分かる「心の観察学」

心の病いに感染させられない「人間の関係学」がステキに身につきます。

心の病いを救出する、心と心をつなぐ「夢の架け橋術」

相手に好かれる「対話術」がまぶしく輝くので、毎日が心の旅路。

相手の心の働きのつまづきが正しく分かって、「正しい心の地図をつくれる」ので、損失、リスクを防げます。

性格のプロフィールが分かるから正しく「教え・育て・導く」ができる本物の社会教育の実力が身につきます。


よくある質問

学校に行くとイジメがこわいんです。私にも原因ありますか?

怒りっぽいんです。反省しても、くりかえしています。治りますか?
脳と心の解説

「仕事・人生・組織に活かすカウンセリング」です。他者の心身のトラブルを解消できれば、自然に自分の心身のトラブルも解消します。

プロ「教育者」向けのカウンセリング・ゼミです。
人間は、誰でも「気持ちが安心」しないと正しく「ものごと」を考えられません。

「脳を最大限に発達させる」が教育の狙いと目的です。「指示性のカウンセリング」とは、 「一緒に考える」「共感し合って共に問題を解決する」カウンセリング術です。ものごとには「原因」(脳の働き方)があるから「結果」(心身のトラブル)があります。

「脳の健康を向上させる」、が教育のテーマと目標です。「指示性のカウンセリング」は、「考えたことを実行し、考えないことは実行しない」 という人間の本質を、最後まで励まし、勇気づけるカウンセリング術です。

脳の働きがつくる「人格=パーソナリティ」を育てる!が教育の方針です。
「指示性のカウンセリング」は社会性の世界(学校・仕事・社会の規範・人間関係のルール・合理的な思考)と正しく関わる!を一緒に考えつづけるカウンセリング術です。

ストレスに強い、元気に働く「脳」に成長させる!!が教育の魅力です。
「指示性のカウンセリング」は五官覚(耳、目、手、足、鼻)を正しく発達させて、言語の能力も最高に発達させるカウンセリング術です。


脳と行動の診断

「心の病いの診断学」が楽しく身につきます。

心の病いの予防と解消の仕方の「人間の理解学」が身につきます。

心の病いに気づける「人間への愛情学」が驚くほど身につきます。

「交渉術」の知性と対話の能力が目ざましく進化しつづけます。

相手の心の病理が分かって、正しく改善できるので心から喜ばれます。「心の診断術」

病気になるということ、病気が治るということが正しく分かる、最高峰の知性が身につきます。


よくある質問

朝、起きると無気力。仕事にヤル気が出ません。うつ病でしょうか?

仕事に行こうとおもうと、緊張して、どうしても行けません。治りますか?
バックナンバーの一部を9期後半分より、随時掲載していきます。
詳しくは下記をクリック
 ゼミ・イメージ切り替え法
 バックナンバー第7期まで
 バックナンバー第8期から
 ゼミ・イメージ切り替法の詳細
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 自立した女性の性と家庭教育ゼミ
 カウンセラー養成ゼミ
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 戦う男性の社会教育ゼミ
入会も随時受け付けています。
入会と同時にご希望のバックナンバー等、ビデオ(DVD)学習で、学んでいただけます。


ゼミの見学、ゼミのバックナンバービデオ(DVD)試聴も無料です
ニューズレターと共にお送り致します。 詳しくは「入会案内」をご覧下さい。
ポルソナーレのゼミの様子をYouTubeに公開しました。

脳を発達させる日本語トレーニングペーパー

一部公開しました。
トップページ NEW! 年間カリキュラム 学習の感想と学習成果 「日本人の思考」と「谷川うさ子王国物語」と「グローバル化の恐怖」
学習内容(サンプル) 「言葉」 日本語の影響。その仕組みと感情、距離感、人間関係について
「脳を発達させる日本語トレーニング・ペーパー」の役立て方の資料
『分裂病の自己診断表と自己診断』
男性に嫌われない女性の話し方
女性に嫌われない男性のしゃべり方
を教えます

ポルソナーレのマスターカウンセリング

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脳の働き方 百物語
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「第19期」(平成29年・2017年)ゼミ、開講中!
受講生の皆様へ 平成25年冬版 ポルソナーレからの真実の愛のメッセージ
受講生の皆様へ 平成25年5月5日 版 ポルソナーレからの真実の愛のメッセージ 詳しくはこちら!
ポルソナーレ代表
 田原ごあいさつ

 
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時代の病理デウスドクター初期ノート ハンナ・アーレントの哲学入門 『人間の条件』 谷川うさ子
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