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吉本隆明の『共同幻想論』(角川ソフィア文庫)の
「禁制論」が教える日本人の認知症(痴呆症)の真実

クマ江
クマ江さん

日本人の認知症(痴呆症)は、
脳の働き方言葉の生成のしくみ)の理解を踏まえなければ、
正しく分かりません
正しく分からなければ、どんな対策も改善の手立ても無効です。

 
 

人間の脳の働き方とはこういうものです

 人間は、言葉や行動をどのようにつくり出すのか?をよく説明するのは、『赤ん坊から見た世界・言語以前の光景』(無藤隆・講談社現代新書)です。ここには、新生児0歳児1歳児2歳児目の働き方耳の働き方手足の働き方が観察されたり、実験で確かめられています。

 言葉は話せないので、「人間としての意識」と「目、耳、手、足、口」などの感覚の知覚の働き方が説明されています。

 人間の使う言葉は、日本語以外にも、英語、フランス語、ドイツ語、中国語など、たくさんの言語があります。
 これらの「言語」の違いを理論的に取り除くと、そこに残るのは、『赤ん坊から見た世界・言語以前の光景』で説明されている「人間としての意識」が共通して残ります
 この「人間としての意識」は、ドイツ語、日本語、英語、フランス語、中国語のどの言葉を話す人にも共通しています

●人間のは「名詞」を記憶する領域と、「動詞」を記憶する領域分かれている

 この「人間的な意識」をつくるのが「人間の脳」です。人間の脳の中に、どこの国の言語でも学習が可能であるという「言語野」があります。
 この「言語野」はどういうしくみになっているのか?を説明するのが「メタ言語」です。
 「メタ言語」から「人間の脳の働き方」を見ると、たとえば「目の働き」と「耳の働き」は知覚したり憶えたりすること、その内容が全く違うように、言葉を学習する、憶える、という働きをする機能が決まっています。
 分かりやすくいうと、「名詞」「抽象名詞」を学習する領域と「動詞」を学習する領域とに分かれているのです。

人間の脳の働き方はこのように理解しましょう

 ポルソナーレのカウンセリング・ゼミで明らかにした脳の働き方のしくみにもとづくと次のとおりです。

◎左脳・右脳ともに、

ブローカー言語野・3分の2Y経路支配)の言語領域名詞抽象名詞を記憶する

ブローカー言語野・3分の1X経路支配)の言語領域動詞を記憶する

 英語、ドイツ語などの欧米語は「名詞文」「形容詞文」を当り前とします。
 ところが、日本語(和語)は、「動詞文」です。
 欧米語は、ブローカー言語野・3分の2空間性言語領域)で学習します。だから「名詞」「抽象名詞」は、当り前に学習して、憶えます。
 しかし、日本語は動詞文」なので、ブローカー言語野・「3分の1」言語領域で学習します。学習し、憶えるのは「動詞だけです。日本語を学習し、憶える「ブローカー言語野・3分の1言語領域」は、「名詞」「抽象名詞」は憶えないのです。

●日本人の認知症(痴呆症)の理解の基礎知識

◎日本人の認知症(痴呆症)を理解するための「メタ言語

 日本人の認知症(痴呆症)を正しく理解するために最も重要なことは、次のことです。

ブローカー言語野・3分の2言語領域……Y経路交感神経支配言語領域……「空間性」の領域。名詞抽象名詞は、空間性をつくり出す言語である。

ブローカー言語野・3分の1言語領域……X経路副交感神経支配言語領域……「時間性」の領域。動詞は、時間性をつくり出す言語である。

空間性時間性

空間性……人工世界をつくる。ルールきまり約束などの関係の言葉をつくり出す。社会、仕事、人間関係は、「空間性の言葉」でつくられている。

時間性……おもに自然物のことである。動物、植物などの生き物は「時間性」で成り立っている。

日本人認知症(痴呆症)つくられ方を説明します

 これらのことを基礎知識にしてお伝えすると、日本人の認知症(痴呆症)は、次のように説明されます。

 日本語(和語)の言葉は「動詞」だけでつくられています。
 名詞抽象名詞も、一切の言葉は「動詞」が語幹になっていて、「品詞の転成」でつくり出されています。
 日本語(和語)がつくり出す「名詞」「抽象名詞」の実体は「動詞」です。日本人が、仕事や学校の勉強、人間関係の中で行動の対象にしているものは全て「時間性の言葉」です。

 このことは何を意味するのか?というと、欧米語のように「空間性の言葉として成り立つ名詞抽象名詞」は永続性耐久性をもつものと関わるので、思考も行動も安定して存続しつづけますが、日本語(和語)は「時間性」、即ち、すぐに姿、形が消えて無くなるものということを本質にしています。
 だから、日本人の認知症(痴呆症)とは、どんな「行動」でも、行動は成り立っても「行動の対象が消えてなくなる」、ということでつくり出される病理です。
 「行動の対象が消えてなくなっている」だから「行動が止まる」という認知症(痴呆症)は、日本人の場合思春期中学生)の時期から始まります

若い年齢の人の認知症(痴呆症)の症状とはこういうものです

 では、中学生から高校生、そして社会人になっても、日本人は行動しつづけて、「要介護状態」のように「行動が止まってしまわないのはなぜか?

ということは、どのように説明されるのでしょうか。
 このことを説明するのが吉本隆明の『共同幻想論』の中の「禁制論」です。

 ここでは、「黙契」(もっけい)ということと「禁制」ということが説明されています。
 同じ行動をくりかえすと、そのくりかえしの行動が型(秩序)をつくる、ということが「黙契」です。
 日本人は、仕事でも、日常生活でも人間関係でも、「同じ行動」をくりかえして「自分だけの秩序」をつくり、この「自分だけの秩序」で仕事にとりくんでいます。
 しかし、仕事の中の行動の対象の「名詞」「抽象名詞」の正しい意味は全くの不問にするので、ここで「うつ病」や「神経症」が発症します。
 これが「認知症」の異常行動です。
 「禁制」とは、「人がこう言ったらしい」とか母親の主観による「……をしてはいけない」「……をしなければならない」という言葉を行動の型(秩序)とすることです。これは、仕事とか日常生活の中の「名詞」「抽象名詞」の言葉やその意味を作り変えるので、「」を話す、現実には存在しないものを対象にして行動するということを引き起こします。

 これは、「強迫観念」とか「精神分裂病」といわれる異常行動となってあらわれます。
 日本人は、「古代」から「擬似秩序」をつくって行動してきたということを『共同幻想論』の「禁制論」は説明しています。
 「自分は要介護などとは無縁であると思っている人も、じつは、日本語(和語)の使い方をみると、いつでも「要介護に陥る」という危うい道のりの日々を送っている場合が多いのです。このことを吉本隆明は『共同幻想論』の「」で語っています。
 対策は、「概念としての名詞抽象名詞」を学習し、つねに話し、聞くということです。

うさ子
谷川うさ子さん
 
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