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うさぎです。 ポルソナーレ

新・脳の働きと心の世界

「個人べつの症例とカウンセリング」
その1

バックナンバー
No.1 ガス症で困っています。デートもままなりません。結婚できますか?「母親の因果が娘に憑く」
No.2 母親が監視する独身地獄の日々を送っています「密着がつくる母子地獄」(脳の働きの退行化のケース)
No.3 嫉妬心がつよいので、人と接したくない私です(女の能力も魅力もないので、生きていける社会がどんどん遠くなる)
No.4 私は、中学校の女性教師。いじめ、教師への反抗、子どもの親からの不満で、仕事への自信をなくしています
No.5 中学校の校長です。小心な性格のために追い詰められている気分に押しつぶされそうになっています
No.6 私は、父と性的な関係をもちました。今、父を殺したいか、自分が死んでしまいたいと思っています
No.7 引きこもりから脱け出した私。でも、こちら側の世界のことがよく分かりません
No.8 50歳になったら、頭重、腹部に感じる緊張、性的不能状態になり、憂うつと無気力にとらわれるようになりました
No.9 数年来の友人が突然、私から去りました。それがショックで、体調をこわし、無気力の日々をおくっています
ポルソナーレには、この30年間くらい、たくさんの心のトラブルにかんするご相談をいただいています。
そこで、日本人の心の病いとはどういうものか?
その脳の働き方とは、どういうものか?
このインターネットの時代で、ひとりひとりの心の世界はどうなっているのか?
を個別の相談に即してのカウンセリングをご紹介します。

なお、ご紹介する個別のご相談はいくつかの相談を合成しています。ある特定の個人とは無関係です。住所、年齢、職業もつくり変えられています。連載に先立ってあらかじめお断りいたします。

No.1 母親の因果が娘に憑く
■ ガス症で困っています。デートもままなりません。結婚できますか?
(山田京子。女性。26歳。大阪府大阪市。学校職員)

 私は、独身です。もう間もなく26歳になります。私の悩みは「放屁癖」です。
ポルソナーレのカウンセリングでは「ガス症」というとのことでした。私は、これで13年間も悩んでいます。 男の人とお付き合いしてもこのことばかりが気になっていつも早く帰りたいとばかり考えます。
 それで、もう3人くらいの人とのお付き合いがうまくいかなくなりました。
 このとらわれから早く脱出したいのです。このまま結婚ができるのかと心配で、不安でたまりません。
放屁癖は、家の中では気になりません。人がいるところでは、なぜかいつの間にか自分でも気がつかないうちに放屁してしまいます。人に迷惑をかけてしまうと思うといたたまれません。私のこのとらわれは治りますか。
 医者に行っても「ガスを沈着させる薬」とか、神経を安定させる薬を処方するばかりで、この10年間一度も治ったことはありません。

◎ ポルソナーレの指示性のカウンセリング
● ポルソナーレのカウンセリングの方法は、原因と問題の所在を明らかにすることです

 山田京子さん(仮名)は、13年間、ガス症で悩んできています。山田さんのガス症は、家の中でもいつの間にか気がつかないうちにガスが出てくるが、しかし家族の間では全く気にならないというものです。しかし、いったん家の外に出ると、道路でもガスが出てくるし、職場の中でもガスが出てきて困る、という症状です。まわりの人が「臭い」と言ったり、「なんか、ニオわない?」という声を耳にすると非難の目が自分に向けられているようで異常に緊張する、とのべています。

 「ガス症」とは、一体どういうものでしょうか。簡単にいうと、「快感を求めるための症状」ということができます。フロイドをお読みになった方はご存知のとおり、人間は、幼い赤ちゃんの頃から「身体に快感を求めるものだ」というのが自然なあり方です。「くちびるに物を触れて快感に感じる」「おしっこをする時にも快感を感じる」「排便の時にも快感を感じる」というように生理的身体は快感を享受します。
 「生殖器に受感される快感」は、自然な快感のうちで最大級のものです。このような身体に感じる快感は、脳の中の「扁桃核」という中枢神経でドーパミンを分泌するというしくみでひきおこされます。

● 人間の気持ちの安心のしくみを分かりましょう

 ところで、人間は、いつでもどこでも不安や緊張を感じるというように存在しています。疲れると不安が生じるし、空腹になってもストレスを感じて不安がひきおこされます。このような不安は、身体なら身体が「生きている状態」にたいして「そろそろ生きるために必要なものを供給する時間ですよ」というメッセージの意味をもっています。空腹の時ならば、食事を摂らないと血糖が不足しかかっていて、脳の働きが低下しますよ、という警告になるのです。
 しかし、人間は、食べたいから、眠りたいから、休みたいから、といっていつでもどこでもそのときどきに感じられる不安を解消するためにすぐ食べるとか休む、眠る、ということができるわけではありません。
そこで、「心」や「精神」による「安心」というしくみをつくっています。「身体にやってくる不安」を「心や精神による安心」でコントロールするのです。
 人間にとっての心や精神のもたらす安心も「脳の中の快感物質のドーパミン」がもたらします。「脳」は、何によって自らの個体に安心をもたらすか?は関知しません。
 人間は、少しくらいの日々、眠らなくても、食事を充分に摂らなくても、「脳の中に快感物質のドーパミンが分泌している時」はストレスに感じない、というふうに存在しているのです。これは、「脳の快感報酬の原則」の一つのあり方です。

● ガス症とは、母親の哀しい表情を見て記憶した人がつくります

 ある人は、肛門からガスを出すことによって快感をつくり、こまかく、ささやかな安心を得る、しかし別の人は性的な快感に安心のテーマを見出していく、という違いは何に由来するのでしょうか。それは、「母親との関係」によって決まるのです。日本人の対人意識は、「母親との関係」が出発点になっています。右脳に「ブローカー言語野」という視覚のイメージをつくる中枢神経があります。この約3分の2の領域に、母親の喜びの表情やまなざしをイメージするというように記憶できると、心や精神は、強力な安心の能力を手に入れることができたことになるのです。日本人の脳の働き方は、もともとこんなふうにつくられているのです。もし、乳・幼児の頃から中学の3年生までの時期に、母親の喜びの表情やまなざしを記憶できた子どもは、高校をすぎ、20歳をすぎてもガス症になることはありません。
 若い年齢の早い時期から、「性的なこと」に関心をもって自分の気持ちを安心させようとすることもありません。
 「右脳・ブローカー言語野」の3分の2の「視覚の領域」は、知的な好奇心や関心を抽象のレベルでの「視覚のイメージ」を求めて「前頭葉眼か面」から常時、ドーパミンを分泌させて、「不安」や「恐怖」という意識とは無縁の日々を送らせるからです。

 しかし、母親がなんらかの家庭の事情でいつも苦しげな表情を子どもの前でも隠さない、家の中で何かに追われているように小さくなって動き回り、なかなか子どもの側に近づかない、という日々をすごしていたとしたら、どうなるのでしょうか。
 子どもの「右脳・ブローカー言語野」の3分の1の記憶には、遠くの位置にいる母親は記憶されません。
 「3分の2」の領域に「遠くの位置の母親」しかも「悲しげで辛そうな母親の姿」が視覚のイメージとして思い浮べられるのです。ガス症は、こういう「母と子の関係」が原因でつくられるのです。

● 視床下部から性の欲望のGnRHの代わりに「ヤル気」のTRHを分泌させて「リトルブレイン」の食腸を活性化しています

 人間の脳には、「欲の脳」といわれる「視床下部」があります。
 ここからは、いくつかの「欲望をつくり出すペクチドホルモン」が分泌されます。
 ヤル気、行動力、ガンバリをつくるのが「TRH」(甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン。アミノ酸3個のペクチド)です。「性の欲望」をつくるのがGnRH(アミノ酸10個)です。
 ガス症は、「リトルブレイン」といわれる「胃腸」と「視床下部」とが自律神経の副交感神経でつながっています。

 母親の哀しげな表情と、何かに追われてせき立てられているような表情を「右脳・ブローカー言語野の3分の2の領域」に記憶した子どもは、TRHのホルモンをつねに分泌しつづけます。胃腸をつねに活発に働かせる状態をつくります。これが「ガス」になります。日本型の対人関係の意識の「人と自分の間にある距離をなくそう」という能力も育ちません。「右脳・ブローカー言語野の3分の1の領域」には母親のイメージは何も記憶されていないからです。そこで、フロイドのいう「肛門性愛機能」というもっとも原始的な安心の享受の仕方で「対人関係の中の分からなさの不安」のもたらす緊張をガスの放出の快感によって快感を得ようとするのです。

● ガス症の人とは、社会性の意識は高い人のことです

 「右脳・ブローカー言語野で3分の2の視覚のイメージを記憶させている人」は、それじたい「社会性の世界との適合」を意味しています。それゆえに「ガスが出て辛い」という思いを抱えながらも「仕事に行く」とか「恋愛もする」とか、「いずれ結婚もする」というように「社会意識」は正常に働きます。「私のガスのせいでみんなに迷惑をかけている」と気に病みながらも「仕事に行かない」と、「抑うつ状態」に陥ることはありません。それどころか、仕事も、勉強も、人間関係も非常にきまじめにしかも正しく努力しつづけるのです。
 しかし、クローズ・アップの視覚のイメージの能力に乏しいために、「何をやっても楽しくない」「何にたいしても興味をもてない」という気分的な「うつ状態」を抱えつづけます。

● 幼い女の気持ちを学習によって解消する、がカウンセリングのテーマです

 症状の解決のための対策は、ポルソナーレ式イメージ療法で「右脳・ブローカー言語野の3分の1の領域」に、クローズ・アップの能力を回復させることと、自我の正常な発達のために性のホルモンのGnRHを分泌させることから始めます。

学習に役立つ書籍


No.2 密着がつくる母子地獄 (脳の働きの退行化のケース)

■ 母親が監視する独身地獄の日々を送っています
(佐川圭三郎(仮名)・43歳、男性、無職)

 私は、43歳の独身男性です。父親は亡くなり、母親と同居しています。私は、ここ数年働いていません。病院で薬をもらって服用しているために働けません。病気のきっかけは離婚でした。しばらく別居状態がつづいていましたが、弁護士を介して離婚を迫られて応じました。子どもは、元・妻が引き取りました。調停で月に一回子どもと会うことができています。薬は、母親が口うるさく、飲め、飲めと言うのでしかたなく飲んでいます。体がけだるく、いつも不快感があるので止めたいと思っています。
 母親は、薬で治ると言い、飲まないと、暴言を吐くので恐くてしかたがないとも言います。暴言には私にも言い分がありますが、言うことを聞かないとなぜか強制入院させられます。入院中の地獄のような日々のことを思うと飲まざるをえないと思っています。
 病院で知り合った仲間は、「今さら働けないし、まともな女性は相手にしてくれない。このまま障害者年金で暮らしていくのが呑気な人生でいいよ」と言っています。
 私もなんだかそんな気がしています。私は、このままでもいいのでしょうか?

◎ ポルソナーレの指示性のカウンセリング
● 今の日本人の脳の働かせ方とは、こんなになっています

 明治時代の日本人は、「人は、いい時もあればよくない時もある。よくない時は、あせらずにいい時のことを考えて明るく生活して、人に気に入られるように楽しげにすごすことだ」と言っていました。「人が、いったん落ち目になって破滅の道を転がっていくのは、悪い友だちと付き合い、その人の言う恨みごとだの人のアラを探して中傷する言葉に同調して、ますます暗い気分を抱えこむからだ」とも言います。
 明治時代の以降、大正、昭和になるにつれてこういう考え方をする人はすっかりいなくなってしまいました。
 理由は、日本人の「脳の働き方」が大正時代の以降、ガラッと変わってしまったからです。「右脳・ブローカー言語野」の「3分の2」の記憶の中枢神経の働きがパタッと止まってしまったからです。
 佐川圭三郎さん(仮名・43歳)の例でいいますと、「母親」が「薬は飲め、飲め、飲むならば、日本一の見上げた息子」と話したり、近づいてきて監視していることが日本人の「脳の働き方」が一変した最大の理由です。

● 母親と同居のリスクについて教えます

 ポルソナーレは、この「母親」と何度も話したことがあります。服用している薬の名称を教えてもらい「副作用」を調べました。
 副作用は『治療薬マニュアル』(医学書院)に載っています。大きな書店に売っている辞典です。誰でも簡単に調べられます。書き出してワープロにして送りました。この母親も読みました。
 「私たちは素人なのでこういうことは知らなかった」と言います。だから、今、教えたではないかと言うと「医者は、こういうことをよく分かって、その上で治ると言っているのではないか?」と言います。
 医者に質問してみたか?と問うと、「心配ない。副作用が心配ならば副作用を抑える薬と、少し軽い薬に変えましょうと言ってくれた」と言います。
 このような「母親」の思考のパターンは、「右脳・ブローカー言語野の3分の1の記憶の中枢神経」で「薬は治る」という固定的なイメージが大きく、拡大して、クローズ・アップの像として記憶されていることを意味します。クローズ・アップとは、自分と密着してぺったりとくっついているという内容をもっています。同化、一体化ともいいます。この「母親」の右脳・ブローカー言語野の「3分の1」の記憶の中枢神経には、「息子」もまたクローズ・アップされて思い浮べられています。全く距離がなく、自分の皮ふ感覚の一部のように「認知」されているのです。すると、佐川圭三郎さん(仮名・43歳)の「右脳・ブローカー言語野の3分の1の記憶のゾーン」にも同じように「母親の顔と薬」とが巨大に拡大されて、大きく、リアルなイメージとして思い浮べられていることになります。

● 精神科医は、処方する薬を、「副作用はあって当然」と考えています

 精神科の医者は、「いつ、どのような道のりをたどって治るのか?」ということは説明しません。「薬を止めれば、リバウンドが出て、ひどい症状に苦しみますよ」と言います。
 「だから、ずっと薬は飲みつづけなければならない」と結びつけます。
 じゃあ、精神科医の処方する「薬」を誰も止められた人はいないのか?というとそんなことはありません。リバウンドとは「回復反射」のことです。
 自律神経の副交感神経が、正常な血流の流れを「ロック」している状態のことです。
 おもに、脳の頭頂葉や前頭葉への血流の流れがせき止められています。全ての血流が「トカゲの脳」といわれている「大脳辺縁系」に集められています。「トカゲの脳」とは「生」(なま)の感情や欲望をコントロールするところです。ここに血流が集中すると「目の前の利益」や「目先の欲望」だけしかイメージされません。「欲しい、欲しい」と飢餓感を感じるようになるのです。「バクチ」「宗教」「風俗の性」「オタクふうの趣味」「テレビゲーム」などのイメージに取り憑いている人は、「トカゲの脳」を一日中、活発に働かせている人だといえます。
 脳幹に「A10神経」というドーパミンを分泌する神経群があります。脳を正常に働かせている人は、この「A10神経」が「右脳・ブローカー言語野の3分の2の中枢域」にドーパミンを分泌させます。

● あなたも「トカゲの脳」を中心にものを考えていませんか?

 しかし、「トカゲの脳」が働いている人は、「A10神経」が「A9神経」にスイッチしてしまいます。「A9神経」は、「幸福のボタン押し」といわれる「中隔核」にむすびついています。すると「脳内最強の快感」のドーパミンが分泌しつづけるのです。「右脳・ブローカーの3分の1」で「クローズアップ」のイメージの記憶を柱にしてものを考えつづける人は、「幸福のボタン押し」を押しつづけている人である、と診断されるのです。
 「幸福のボタン押し」を押しつづけて脳内最強の快感を分泌しつづけている人は、佐川圭三郎さん(仮名・43歳)のように「一生、母親と暮らしつづける」「離婚して、社会的な責任や道義的な責任の能力を喪う」「社会復帰できない」「薬の副作用に脳をむしばまれて痴呆化する」という危機を全く認識することができません。こういう病理を「全般性不安障害」というのです。

● 薬を止められる人は「右脳・ブローカー3分の2」で知性の言葉を憶えようとする人です

 「薬を止められる人」とは、どういう人のことでしょうか。
 お気づきのように、「右脳・ブローカー言語野の3分の2の記憶の中枢の域」に知性のイメージをくりこみつづけている人のことです。ここは、「言葉の意味」をイメージするところです。
 「リンゴ」という言葉を聞いた時に「まるくて、赤い」というイメージや、「皮をむくと白くて、食べればシャクシャクして甘ずっぱい」というイメージを思い浮べます。
「私の考えたリンゴは、ウサギの姿をしたリンゴです」と聞いた時、白くて、長めの赤い耳をしたウサギが可愛く思い浮ぶ、というのが「右脳・ブローカーの3分の2の記憶の中枢域」です。
 こんなふうに、本格的な知性を脳の働き方のテーマにしている人は、「薬物療法」ときっぱり縁を切ることができるのです。
 げんに、パッと薬を止めて、社会の中で自立して元気よく、前向きに働いている人もいます。こういう人は、薬を止めた時のリバウンドを正しく「回復反射」ととらえることができます。自律神経の交感神経が正常に働くとき、アセチルコリンや、プロスタグランジン、ヒスタミン、セロトニン、ロイコトリエンが副交感神経に作用して痛み、発熱をつくります。これが不快症状です。このような不快症状は、「井穴刺絡療法」(浅見鉄男医師による開発)でそのつど簡単に消すことができます。また、足腰の運動によって「頭頂葉」「前頭葉」に血流を回復させることができます。さらに、「クローズ・アップさせている触覚のイメージ」は「ポルソナーレ式のイメージ療法」でそのつど解消することができます。「井穴刺絡療法」は、「小指」と「百会」です。ここは、幻聴や幻覚も消える「井穴」です。

● 母親が「右脳・ウェルニッケ中心の人」は子どもの脳を退化させて喜びます

 ポルソナーレは、「性格プロファイリング」という性格の診断学を開発しています。
 生育歴、家庭環境が「人間の性格をつくる」という心の世界の構造学です。
 「家庭環境」とは、今、現在の家庭環境もふくみます。
 佐川圭三郎さん(仮名・43歳)のように「母親」と同居しつづけることも佐川さんの今の「家庭環境」になるのです。しかも、母親は、息子にあれこれと言い、つねに監視の目を向けて意識しています。密着の関係といいます。これは、二つの意味で心の病気をつくる原因になります。一つは、密着は「右脳・ウェルニッケ言語野」の触覚の認知でお互いに一体化した観系を意識します。
 「右手と左手の関係」です。地つづきの意識です。子どもが母親と血縁の地つづきをいつもいつも意識するとどうなるとお考えでしょうか。結論をいうと「死ぬことしか考えられなくなる」のです。理由は、「密着」とは「右脳・ウェルニッケ言語野」の触覚の認知の到着点になるからです。いわば「触覚の認知」のゴールです。母親と同化してしまうものの考え方になるのですから、自分の「自我」というものは消滅します。母親の胎内にいる時のように、「生きること」が完全依存の状態になってしまいます。「自我」とは、「性の機能」を中心にして「自分で自分の気持ちを安心させる能力」のことをいいます。これがすっかり消滅します。「赤ちゃん戻り」ともいいます。「気持ちの世界」の「気分」(ものごとを正しく分かって安心する経路)、「心情」(相手が喜ぶから自分も喜ぶという安心の経路)の二つが音を立てて瓦解します。「感情」(自分の身体に直接、痛みか快感を与えて安心する経路)のみが残ります。すると、「母親が自分から離れる」というイメージしか「右脳・ウェルニッケ」に記憶されなくなります。「リンゴが好き」「ケータイが好き」ということも消滅して、「母親がいなくなったらどうしよう」という「不安」のみを思考のパターンにしつづけるのです。「自分に優しく、親切にしてくれない人間は、みんな、こぞって敵だ」というバッド・イメージもここから生まれます。子どもの頃の「人見知り」と同じ対人恐怖のメカニズムがつくられるのです。こういう心の状態を「退嬰化」といいます。

● 母親と同居から逃亡されない人は、「性の機能・能力」が破綻します

 二つ目の不都合は、「性の機能・能力」を喪うことです。
 「母親からいじめられた」とか「母親は冷たかった」と、今でもこだわっている人は、やっぱり「右脳・ウェルニッケ言語野」に、「母親の顔」を「不快なもののクローズ・アップ」として記憶していることになります。これは、「扁桃核」が「嫌い」「嫌」「敵」と価値決定しています。
 「同化」は、全ての人にたいして「敵対」の認知を向けるものの考え方に変わるのです。「人のアラを探す人」「人にいじわるをしたくてたまらない人」「人にあっさりと背中を向ける人」は、このタイプの「性格」をつくっています。「遠ざける」「相手の消滅を願う」というのが思考のパターンです。「性の働き」は、『ブラック・ダリア殺人事件』(スティーヴ・ホデル、早川書房)のジョージ・ホデルのようにサディズム、シュールレアリスムのイメージを中心に、相手を虐待することで「バッド・イメージ」の快感を得ることを主目的にするでしょう。

● ポルソナーレの指示性のカウンセリングの対策と指導方針

 佐川圭三郎さん(仮名・43歳)のカウンセリングは、次のとおりです。

  1. 母親と距離をとる生活に変える(右脳・ブローカーの3分の2の回復)。
  2. 薬物療法を止めるための前段階のプロセスとして、「脚腰の運動」を毎日、つづける。
  3. 生活のリズムを社会生活に合わせて、ととのえる。
  4. 井穴刺絡療法で、苦痛、痛み、不安を軽減させながら、薬の副作用を減らす。
  5. イメージ療法のいくつかのプログラムで、こだわりの不安、恐怖を取り除きつづける。
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No.3 女の能力も魅力もないので、生きていける社会がどんどん遠くなる

■ 嫉妬心がつよいので、人と接したくない私です(山田順子(仮名)、17歳、女性、高校生)

 私は、高3にもなってまだ人と自分とを比べる性格に悩んでいます。人と話す時に「あの人のように話をしなければ」って考えて、自分が出せなくなります。ポルソナーレでよくいわれている「人の目を気にして自分を良く見せよう」とするのでしょう。ありふれたことを話しているのにすんごく気をつかってどっと疲れています。
 ケータイでならなにも気をつかわずに、ケータイ顔でくっちゃべれるのに。私、どちらかというとお話を聞いてあげるタイプです。
 敬語だってしっかりしゃべれます。でも話をするのは得意ではありません。
 お友だちで、楽しそうに話をしている人を見ると自分が情なくなり、また暗い気分になります。
 人に接したくありません。嫉妬心がつよいので、自分の魅力がなにもないように落ち込むからです。
 自分に甘いんでしょうか?すっきりと割り切ってもすぐにまた、気持ちがざわざわってしてきます。頭の中に、いつも音楽とか鳴っているのが「嫉妬心」がなくならない原因だと思います。あと、独占欲もすんごくつよいです。人と楽しく話せればお金だって稼げると思います。

◎ ポルソナーレのカウンセリング
● 「嫉妬する」の本質とはこういうものです

 山田順子さんがここでこだわっている「嫉妬心」とはどういうものでしょうか。万人に共通する知性の次元でいうと「自分ももっているが、別の人はそれをうまく活かして欲しいものを手に入れている」という思いです。ほんとうは自分が先に手に入れるはずのところを先を越されてしまっている、自分は損をしている、という損失感です。能力も価値もさして変わらないように、なぜ、あの人はうまくやれているのに自分はまだ、こんなにも欠如感がいっぱいなのか、という自己差別の無意識が嫉妬心の本当の姿です。

 嫉妬心も、考えようによっては悪いものではありません。山田順子さんはまだ高校生なので、未来があります。その未来にたいしての向上心のエネルギーになるからです。楽しそうに話している人がうらやましいということが目標になれば、自分だってやれるはずだという努力のテーマにもなるはずです。「あの人のように人と楽しく話したい」というのが嫉妬心の内容ならば、「自分がその位置にいてもおかしくないはずだ」というように至近距離に見える目標になるからです。

● 「嫉妬する」、にも、診断学が必要です

 こういう建設的なモチベーションをもっている「嫉妬心」かどうかは、どこで判断できるのでしょうか。それは、行動力とか探究心といった形であらわれます。自分も同じようにやってみようというのが行動力です。探究心は、こんなふうな話し方をしていた、こういうかわいらしいしぐさをしていた、など、方法やテクニックに観察の目がいっている場合です。
 山田順子さんの文章の中にはそういった建設心はありません。むしろ、非建設心が優勢です。「人に接したくない」「自分はどうせ、こんなだ」と気分を暗くして憂うつになって落ち込んだりもしているところです。

● ポルソナーレ式イメージ療法の役立て方を教えます

 山田順子さんのような「ケータイでならなんでもしゃべれる」「人とは、自分から接したくない」というところに「イメージ療法」を施してみると、頭の中にはこんなふうなイメージが思い浮んでいます。
「画面は明るい」。「相手の人物はいない」。「もしくは、姿は見えるけれども顔とか表情は見えない」。
「時には、じっと自分を見ている目が歪んでいる」。

 これは、「右脳・ブローカー言語野の視覚のイメージ」のことです。しかも、大きく、拡大されて、明るく強調されているので「クローズ・アップ」の視覚のイメージです。これを「右脳・ブローカー言語野の3分の1の記憶のゾーンの視覚のイメージ」といいます。「脳の働き方」の言語の学習回路のしくみでいうと「右脳・ウェルニッケ言語野」の触覚の認知で「相手と自分の関係」を認知しているというメカニズムになるのです。「私は、左手です。あなたは、右手なのね」という擬似血縁意識で認知するのが擬似血縁意識のことです。なぜ、「私は左手ね」と思っているのかというと、もし、「私は右手よ」と思っていれば、それは「自分が上位に立っている」ということを意味しますので、「一体、なんで私と仲良くしてくれないんだ」と威張る考えが無意識のうちにあらわれてくるからすぐに分かるのです。山田順子さんは、かくべつイライラしたり、相手を自分の言いなりにさせたり、自分の気持ちが良くなるようにと支配的な従属を強いているふうではありません。
 もしそうならば、擬似血縁意識は「右手の意識をもっているな」とすぐに分かります。

 山田順子さんは、擬似血縁意識で人間関係を意識する「性格」の人です。多くの日本人がこんな対人意識を根づよく抱えているので、山田さんだけに特殊なことではありません。山田さんのまわりにいる人にも、同じように、「自分と相手との間には距離がないのが当り前。これがいちばん安心できて、心地よい関係」と思っています。
 ちょうど、母親のヒザの上に乗って猫がゴロニャンと寝っころがっているような密着感のことです。山田さんがシットしている人は、こういう対人関係をつくっている人のことです。「自分もああいう関係になりたい」と熟望しています。

● 生育歴の中で母親が大声を出すと「右脳・聴覚野」に記憶されて全ての人の話を打ち消す働きをつくります

 「それくらいのことなら、日本人なら誰もが望んでいることだから簡単にできそうなものでは?」と誰もが思うでしょう。山田さんは、なぜ、それができないのでしょうか。理由は、「母親の記憶のイメージ」にあります。子どもの頃の、「母親についての記憶」のイメージとは。
「母親は、子どもの自分が話しかけても浮かない顔で生返事をしていた」
「母親は、自分が話している最中に、いきなり立ち上がって何かの用事を始めた」
「母親は、自分の話をいつもソッポを向いて自分の顔を見なくて、聞いていた」
「母親は、自分が話すことをありありと緊張しながら聞いていた」。

 脳の中には「扁桃核」という価値決定をしてドーパミンなり、ノルアドレナリンを分泌させる中枢神経があります。母親が作った料理を「好み」として記憶する中枢神経です。
 母親が「ダメでしょ」と拒絶反応を示したものを「嫌い」と価値決定します。右脳・聴覚野が記憶して正常な人の話の意をこわしはじめるのです。「早く、誰でもいいから結婚しなさいと言われたから結婚しました」とシバリを決定づける中枢神経です。
 山田順子さんは、「しゃべる」とか「話しかける」、「自分から親しく打ちとけて仲良くする」ということが「拒絶される」ということがドーパミンを分泌させる記憶の仕方になったのです。右脳・聴覚野の記憶している母親の「大声」のとおりになるからです。
 もし、自分から「話しかけよう」とするとノルアドレナリン(猛毒のホルモン)が分泌して、覚醒的に緊張します。自律神経の状態をみると、無呼吸症の状態になって、心臓の心拍が急に低下します。目はパッと瞳孔が開いて、焦点が合わなくなるでしょう。離人症がひきおこされた生理状態になるのです。

● 「日本人」に特有の「嫉妬」のメカニズム

 では、なぜ「嫉妬する」のでしょうか。
 「どこまでも相手に接近して、一体感を得たい」というのは、擬似血縁意識の特質です。これは、「自我」のメカニズムになります。「自分の思うとおりに身体を動かしたい」「自分の気持ちは、自分の思うとおりにあらわしたい」この結果、「安心を得たい」というメカニズムが「自我」です。これは、同時に「性的な機能の能力」のことでもあります。たあいもないことでおしゃべるをするとか、メールの返事がすぐ来ると体の体温が上がっていくような満足感を得られるというのは、「性の機能、能力」の表出の一形態です。性的な能力として活用されていくということです。もちろん、性の関係そのもののことではありません。
 これができる、できない、というのは、成人した女の能力(価値)をベースにした気持ちの安心の能力を発達させていることになります。

● 女の本質の魅力、価値が減退しつづけている…女の世界からの孤立が生じています

山田順子さんの「嫉妬」とは、「女の能力を正しく身につけていない」という孤立がつくる抑うつ意識のことを指しているのです。「女一般の世界」から孤立させられていて、自分の女の価値が貧しくなっているのではないか?という欠如感が「嫉妬」の実体です。

 女の価値は、相手との距離をなくすことだ。おしゃべりが、距離をなくす手段だ。お仕事の言葉もよく憶えて、おしゃべりできる。すると、お金だっていっぱい稼げる。
 自分の人生は、今、ここですでに立ち往生している。山田さんの心の世界は、今、こんなふうに地すべりを起こし始めているのです。

学習に役立つ書籍


No.4 私は中学校の女性教師。今の競争社会でミジメな思いをしています

■ 私は、中学校の女性教師。いじめ、教師への反抗、子どもの親からの不満で、仕事への自信をなくしています
(佐倉京子。37歳。女性。中学校教師)

 私は横浜市磯子区に、母親と二人で生活しています。37歳です。中学校の教師です。
 中1の担任を受け持っています。生徒は男子生徒21名、女子生徒20名です。担任歴は、12年です。中学では、教科は、教科担任が教え、学級担任は道徳、短い学活、学級活動、昼食、清掃、創活などをとおしてクラスの生徒を把握します。
 4月に同じようにスタートしても、あるクラスは問題が表面化したり、学活がしっかりできなくなったり、委員がしっかり活動できなくなったりします。学級担任は、教科が違ってもどの教師も同じことにとりくむのですが、それぞれの先生の能力がハッキリと出てきます。私のクラスにいろいろの問題が集中して出てきて、他の先生方にまで迷惑をかけてしまい肩身の狭い思いをしています。最近起こったことは、よくいじめられる女子生徒Aの机の上に別の体重の軽い生徒を乗せて、問題を起こす男子生徒が、いじめて遊んでいました。騒ぎが大きくなったどさくさの中でA女子生徒のカバンがサッカーボールのように蹴っとばされて絵の具箱が踏まれ、弁当箱もなくなりました。
 A女子生徒の父親が怒りの電話をしてきました。学校にも来ました。女の学年主任、男の先生2名とで対応しました。
 この件では、学年主任からさんざん言われました。いじめられっ子A女子生徒や、いじめた男子生徒を、何人かの教師で分けて指導しました。
 なくなった弁当箱は、別の女子生徒のカバンから出てきました。当然、この女子生徒も疑われます。しばらく、誰が蹴っとばしたのか、誰が弁当箱を入れたのかなどの騒ぎになりました。
 こんなことがあって、女子生徒と男子生徒の一部が、昼食の時は、机とイスを後ろに向けて食べるようになりました。すると、委員の男子生徒がすごく反抗しはじめました。
 目がすわって、声もすごいので怖くなりました。私は、大声を出されるとビクッとしてふるえがくるくらい怖くなるのです。
 この時から、いじめられっ子が次々に増えてきて、私に文句を言い始めます。いじめられているのに見て見ないフリをしている、など。このままだと、「自殺してやるからね」とも。
 私は、学級担任としての立場がなくなりました。別の教師がいじめっ子やいじめられっ子に対応して指導することになったからです。いじめられっ子たち数人は、私に、文句ばかりを言います。また、いじめっ子の何人かは、「いじめられる人にも原因がある」と言います。いじめられっ子の父親、母親たちは、「いじめられながら学校に行っても楽しくない」と涙ながらに言います。父親は、「あんたら、教師は、何かあったら責任とれんのか」とすごみます。
 副校長先生は「こまかく聞いて、言いたりないことを言わせるのもフォローのひとつの手よ」とアドバイスしてくれます。
 こういうことがつづいて、ショックでストレスを受けて、夜ももんもんとして眠れません。「新人の先生もがんばっているんだから、あなたもがんばって生徒をしっかりおさえなさい」などの言葉が頭をかけめぐります。「生徒とは、ひいきしていて、公平じゃないと感じるとうまくいかないのよ」とも言われます。「もっと、生徒と話す時に表情をやわらかくしなさい」など。
 このままだと担任をはずされて、一人前の教師じゃないという目で、他の教師や生徒からも見られそうです。教師としてやっていけるか自信もなくなっています。

◎ ポルソナーレのカウンセリング
● 人間関係をうまくやれない要因を抱える学校教師のモデル

 このご相談者の中学の教師は、「音楽」教科担任です。学校の教師で、生徒とうまくいかない、という教師の中で、「うまくやれない人」の専門の教科は、「音楽」「体育」「数学」という傾向が見受けられます。これは、ポルソナーレの長い間のカウンセリングの現場の経験から観察される実感です。佐倉京子さんは、もともと「音楽の教師」だったのです。自分が、18歳から23歳くらいまで何の勉強をしてきたのか、してこなかったのか?は、「33歳」くらいまで影響します。「音楽が専門」ということが、なぜ、「学校の教師」になって「担任」になると生徒との関係がうまくいかない要因になるのでしょうか。
 それは、「音楽」はリズム、メロディを脳の中で「記憶する」からです。リズム、メロディとは何でしょうか。ある情景やある場面を断片的に、キレギレに、これを連続させて思い浮べる、という「記憶の仕方」をします。
 脳のメカニズムでいうと「右脳・聴覚野」→「右脳・ブローカー言語野の3分の1のクローズ・アップの記憶の中枢域」→「右脳・ウェルニッケ言語野」(触覚の認知)の順序と範囲で記憶するのです。

● 自分の人生、仕事にとって「脳のしくみ」を分かることが有力なスキルになります

 かんたんに、脳の働きのしくみをお話します。
 ポルソナーレのいう脳の働き方のしくみとは、どこまでも「言語の学習や表現のしくみ」のことです。脳は、左脳と右脳に分かれていて、別々に独立して働いています。
 このことは、いつも覚えておくと人生にとって有利です。こういうしくみを知らないことが「自分」というものをなくし、流される人生をすごすようになるのです。
 「左脳」は、数字や言葉や記号を学習する脳です。この左脳で憶えた「言葉」をイメージしたり、「意味」を理解させるのが「右脳」です。右脳は、だから「言葉」は覚えません。
 「認知する」だけです。認知というのは、物があることを分かる、身体に感じる、ものごとと関わりを成り立たせる、という意味です。

● 誰も知らない脳の言語の学習のしくみ

 左脳にも右脳にも、同じように「言語」の中枢神経があります。「聴覚野」と「ブローカー言語野」と「ウェルニッケ言語野」の三つです。するどいゼミ生の方が「右脳は言語を覚えないのに、なぜ、ブローカー言語野とかウェルニッケ言語野というんですか?」と質問されます。たしかにそのとおりです。これは、大脳生理学系の書物に書かれているとおりの名称ですとしかお答えするしかありません。本当は「右脳」のブローカー視覚野とかウェルニッケ触覚野というべきところです。

 言語は、左脳で憶えます。左脳・聴覚野から左脳の左脳のウェルニッケか、ブローカーに伝わって、右脳のブローカーの「3分の2の記憶のゾーンで「意味のイメージ」を喚起するというのが正常な脳の発達のしくみにしたがった「学習の回路」です。このことは、非常に重要なところなので、しっかり覚えておくことをおすすめします。
 「音楽」が好きで、熱心に愛好した人は、こんなふうな「正常な脳の発達のしかた」からは外れた「脳の働かせ方」をつくります。

● 音楽は、「右脳」の聴覚野で憶えています。すると「言語を壊す」というメカニズムが生まれます

 まず、「右脳の聴覚野」で音楽のリズム、メロディを覚えます。ここは、「人間の言葉」を聴く機能にはなっていません。
 風、動物の鳴き声、雨、自然の中の音を聴いて一体化させ、同化させるのです。「メロディ」「リズム」のつくるイメージは「右脳・ブローカーの3分の1のクローズ・アップの域」に喚起されます。これが「右脳・ウェルニッケ言語野の触覚の認知」によって身体の知覚・感覚系の神経に同化するのです。扁桃核や中隔核でドーパミンを分泌するので、快感にも感じます。

すると、「左脳」から伝わってくる「人間の話し言葉」はどうなるのでしょうか。
 「壊される」か、「好きな言葉」だけが「クローズ・アップ」されて「右脳・ブローカー言語野の3分の1の記憶のゾーン」に記憶されます。
 「抽象的な言葉」や「自分の好みに一致しない言葉」は、拒否されて、無化されるのです。「コロコロのそうじ器」のようにぺたぺたとくっつく触覚の言葉だけが選択的に記憶されるか、もしくは、「丸暗記」のように手で何度も書いて憶えた「概念」だけがぺとぺととくっつけられて記憶されるのです。

● 音楽を熱心に愛好した人は、人間の会話の中の言葉を次々に壊す、ということをつねにおこなっています

 こういう脳の働き方を完成させた人が「担任を受けもつ教師」になればどうなるでしょうか。生徒の話している言葉の大半は「意味不明」として消えていくでしょう。
 「右脳・聴覚野」が次々に生徒の話し言葉を壊しつづけるからです。「人間の話している言葉がよく分からない」「相手の話している言葉が次々に消えていき、忘失してしまう」ということが脳の中で起こっているのです。

 人が、いったい何をしゃべっているのか?人は、いったい何を言い出すのか予測がつかないので緊張する、と思えば、人は、誰でも無呼吸症状態になります。心臓の心拍が低下して、「心停止の不安」が無意識のうちに感じられてくるのです。
 すると、右脳・ブローカーの3分の1のゾーンやウェルニッケのゾーンに「ノルアドレナリン」(猛毒のホルモン)が分泌します。「頭の中がまっ白になる」「頭の中が空白になる」という状態です。

● 対人関係の中で「頭がまっ白」「逃亡のために音楽を喚起してドーパミンで脳を退行化させています」

 「音楽」を愛好した人は、つねに「対人関係」の会話の中で「頭の中がまっ白になる」「頭の中が空白になる」ということを経験しています。

 それでも、「学校の担任」とか「生徒の指導」とか「学校という社会性の生活の中での実務」ということから逃げ出すわけにはいかないという自覚があれば、「心拍の低下」に対抗して、「右脳・ブローカーの3分の1の記憶のゾーン」に「メロディ」「リズム」のキレギレの場面や光景をクローズ・アップのイメージをつくり、これに対応する「リズム」「メロディ」を「右脳・聴覚野」に喚起させます。「トカゲの脳」の中隔核から「幸福のボタン押しのドーパミン」を分泌させるためです。

● 「右脳・聴覚野」を人間関係の中に持ち込むとトラブル・メーカーになります

 佐倉京子さんは、「子どもとの対話の中で暗く、嫌そうな表情をする」「特定の子どもをえこひいきする」「叱るときは、泣き叫ぶ」「子どもとの対話によって、人間関係のフォローをする」ということを起こして、クラスの中の秩序をこわしているのです。
 クラスの運営という社会秩序を必ず、自ら壊してリスクと危機をひきおこして、自分の教師としての信用を低下させているといえるのです。

学習に役立つ書籍


No.5 私は、中学校の校長です。小心な性格のために、
日々、追い詰められているような気分に押しつぶされそうになります

■ 私は、中学校の校長です。小心な性格のために、日々、追い詰められているような気分に押しつぶされそうになります
(上田嘉貴。52歳。男性。中学校・校長)

 私は、ある地方都市の中学校の校長を務めています。この歳、職業にしていささか恥ずかしいかぎりの悩みですが、生来、小心な性格を抱えています。ずっと人知れず悩みを抱えてきていて、そのために、ひそかに努力もしてきたつもりです。しかし、本来の解決には至らず、結局、ごまかしごまかしやってきたにすぎないと痛感しています。
 学校は、毎日、一日として問題の起こらない日はなく、必ず、何かしらの問題が起ります。教師も世代交代が進んでいると申しますか、生徒の問題なのか教師の問題なのかが判然としなくなってきている感があります。
 問題が起こるたびに平静を装うのですが、そうすればするほど内心では取り乱し、眠りも浅くなる次第です。ろくろく眠れない日が一週間も続く、ということもあります。
 会議の席では青くなったり、赤くなったり、話すことをとちったりして、起こった問題の筋道がまるで見えなくなってしまい、成り行きまかせにしてしまうこともしばしばです。
 長い間の引っ込み思案のため消極的な生き方になってきたと無気力すらも感じます。
 しかし、一応、人の上に立つ立場にもありますので「人の前」に出るときには虚栄もあり、そういう時は、人の前でなんとか立派なことを言いたいという欲求もあり、もともとの小心さに満足できないでいます。当然、若い時から外国の本、研修にも精を出して努力もしてきました。しかし、どれもいまひとつ、パッとしません。今、中学校の校長を務めていますが、大変、困難をきわめる状況にあって、できることならより良く校長としてのこの職を全うしたいし、人間としても自信をもって生きたいと焦る気持ちもあります。

 この頃は、情報だけは豊富で、ある特定の問題についてのセミナー的なレクチュアはいくつもあって、有意義なものもたくさんあります。それなりに努力して勉強会も開いて知識も身につけました。しかし、自分に抱えてきている問題、同じように、教師、生徒から引き起こされる問題の方がつねに圧倒してくるといいますか、するとたちまちマイナス意識が頭の中を支配するようになります。
 貴協会のカウンセリングを目にする機会があり、人間関係の中で「自己本位」の思考で、「他人本位」「社会性を優位にする意識」がもともと生育歴の中で不足していることから「日本人に固有の人間関係についての理解が誤っている」との御説に接して今までの長い間の暗い霧が晴れる思いで感動しました。
 我校にも、この大切な教育観を施していきたいと望み、ご指導を頂きたく存じ上げます。

◎ ポルソナーレの指示性のカウンセリング
●今の学校教育では、社会教育をやっていません

 みなさんは、学校の教師や校長が、ポルソナーレに心の問題を相談してくるということに意外に思われるかもしれません。しかし、ポルソナーレは、もともと伝統的に「子どもを教育する」ということには、教育の実績も教育システムにも定評があって、信頼と評価を得ています。下は、マイナス0歳から大学生までの「社会化のための教育の体系」が完成されていて現場での指導実績を上げています。今の学校教育は、少子化の影響もあり、「子どもの教育」ということよりもい経営として生き残りが至上のテーマになっていることが、さまざまな「教育上の問題」を解決できない事態になっているのです。
 ポルソナーレが、小学校、中学校、高校などの学校に出かけて行ったり、もしくは、ポルソナーレ本部に参集を呼びかけてセミナーを開くということをおこなってきたテーマは、おもに次の二点です。
 一つは、子どもの問題も教師の問題も、「学校」に問題の所在があるのではなくて、「家庭」(家の中)に原因がある。
 二つめは、教師が、教室で子どもに「教科書」で教えるという場合、どの教科の教科書も書くかれている「概念」を教えることになる、というものです。この「概念を教えることになる」ということについては、夏休みの「教師研修会」で連続三日間コース、全教師を対象にする、というシステムでも徹底して研修をおこないました。このことは、校長といえども全くよく分かっていないのが日本の学校教育の実体なのです。

● 子どもに教育する教師、校長にも「社会教育」が不足しています

 相談者の中学校の校長は、学校の教育方針を古い宗教観をベースにして組み立てていました。これがじつは「校長個人の自己満足」にしかすぎないことに次々に気づかされます。
 「毎日、必ず起こる生徒や教師の問題」によってです。
 「自己満足」とは何でしょうか。自分の「脳の中に分泌される快感のドーパミン」のことです。「トカゲの脳」といわれている大脳辺縁系に「中隔核」という脳内で最強の快感物質のドーパミンを分泌する中枢神経からドーパミンを分泌するというのが「自己満足」です。「自己満足」の記憶の言葉は、右脳・ブローカー言語野の「3分の1の記憶のゾーン」に記憶されます。
 教科書に書かれている「言葉」をただ「試験」のために覚えさせるということをおこなうのも「右脳・ブローカー言語野」の「3分の1」の記憶のゾーンに記憶させる、という教育法になります。こういう「脳の働かせ方」をすると、生徒も、教師もつねに全身がノルアドレナリンという猛毒のホルモンによって過緊張状態になります。心臓の心拍が低下し、「無呼吸症」に陥るのです。

● 脳の働き方を正しく理解しなければ、事態は悪化する一方です

 日本の学校教育がこんなふうに、「脳の働き方」を「右脳・ブローカー言語野」の「3分の1」と「右脳・ウェルニッケ言語野」の「触覚の認知」しか働かせないといういびつで歪んだ「片脚飛行」のような教育制度になったのは「明治時代」からです。
 それ以前は、「右脳・ブローカー言語野」の「3分の2」の記憶のゾーンをつかって「言葉の意味」を教えるという「教育制度」で子どもの教育がおこなわれていました。だから、「社会教育」がおこなわれていたのです。「人間関係」でいうと、「擬制の親(おもに父親)」と「擬制の子ども」の両方の位置に立てるというのが「日本人にとっての社会教育」です。明治時代の以降、新しくつくられた「学校教育のシステム」は、どこまでいっても「擬制の子ども」のままで、「親にはなりきれない」という非社会性の意識しかもてない、そんな「性格」の教育がおこなわれつづけているのです。相談者の「校長」が「私は小心者です」「いつも、何かにビクビク怯えています」というのが「擬制の子どもの性格」の特徴の一つです。

● 日本人の「対人関係の能力」にはもともと原型があった…しかし今は、これから大きく逸脱しています

「擬制の子ども意識」のまま、という性格の特徴は、ざっと次のようなものです。

(1) 自分が学んだこと、身につけたことを他者から評価されることを嫌がる。もし、少しでも批判されたり、欠点を指摘されると「自分の人格、人間性」を否定されたかのように感じる。自分の身体のどこかが欠損したかのように感じる。だから、「キズつけられた」と表現する。

(2) 自分のやったこと、学んだことを「人に見られたくない」と考えている。
「見られること」「評価されること」に不安を感じる。「自分は、人からどう見られているのか?」「もし、悪く言われたら、この場にいられなくて身を隠すしかない」という「恥も意識」をものの考え方の中心にしている。

(3) 自分は、人から何を期待されているのかが分からないと思ってる。また、人の話す言葉も、よく聞こえてこなくて憶えられない、と思っている。それは、人から大声を出されるとつとにひどくなる。
 自分が、人に話す時は、「擬制の子ども」の位置にいるにもかかわらず「相手を支配」し、「優位に立ちたい」という感情がつよく意識されてくる。また、この時に、自分は、人から嫌われ、嫌がれるようだと感じられる。

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No.6 私は、父と性的な関係をもちました。
今、父を殺したいか、自分が死んでしまいたいと思っています

■ 私は今、大学4年の女です。父と4年間、性の関係をもちました。父を殺すか、自分が死ぬしかないと思い詰めています。私は、幸せになれるのでしょうか。
(小長川菊子。22歳。女性。大学生)

 私の苦しい悩みを聞いてください。とてもハズカシイのですが、思い切ってご相談します。
 私は大学4年の女性です。夕方頃、ピアノを教えています。このピアノのために、今まで心の奥に隠しおおせていたということに、貴ポルソナーレのゼミのニューズレターを読んでいてドキッと気がつきました。
 ゼミのレジュメのことです。読んでいるうちに隠しても隠しても、脳はちゃんと記憶しているのだということに直視させられました。
 私は、中学1年生のときから高校3年生まで父親に犯されていました。まだ、SEXの意味も知りませんでした。
 私が生理になったことを母が、父に話してからなのです。それからは毎日のように私の部屋に入ってくるようになったのです。その頃は、何も分からなかったのです。
 でも今になって、私はとても大変なことをしてしまったと思っているのです。
 今では、父の顔を見るのがイヤでイヤで、憎くて憎くてたまりません。
 わざと無視したり、怒った顔をしてだんだん性格が悪くなっていくのが分かります。
 今さら、過去のことを忘れて父と仲良くするなんてまっぴらです。毎日がまったくおもしろくありません。
 今、私は3歳年下の男性と付き合っています。性の関係も2回ありました。その彼に父とのことなんて言えないのです。言うべきなのでしょうか。それ以外のことなら、本当に心から話し合えています。私の脳の中は、どうなっているのでしょうか。もう死んでしまった方がいいくらいの記憶になっているのでしょうか。そう思うとなんで私が死ななくてはいけないの?と思い、父親を殺したくなります。
 母親には打ち明けていません。でも母親もリコンを考えている様子です。
 弟が一人いますが、弟も私を避けている感じがします。
 私は、普通の女の子のようにちゃんと生きていけるのでしょうか。

◎ ポルソナーレの指示性のカウンセリング
● 日本人の近親姦は、脳の働き方がつくる

 日本人の近親姦は、ふだんは誰もがそんな事実はないだろうと思っていますが、けっこう多いのです。日本人の場合は、欧米人とは違って「人と自分の間には距離がないのが当り前」と無意識にみんなが思っているというところに近親姦の土壌があります。「距離がない」というのは「私は右手。あなたは左手」という血縁意識の地つづきの考え方のことです。この相談者の場合も日本人なら誰もが抱えている「私は右手。あなたは左手」という擬似血縁意識が背景にあって近親姦が起こったと考えることができます。

● 日本人の三大社会問題のひとつは「子どもの虐待」

 日本の社会問題といえば、「子どもの虐待」「自殺」「少年犯罪」の三つです。日本の社会問題の「三大問題」といわれています。
 近親姦は、「子どもの虐待」の一つです。なぜ、虐待になるのでしょうか。
 トラウマという言葉をご存知でしょう。自動車に乗っていて交通事故に合ったという経験をもった人は、「自動車に乗る」とその交通事故の体験の光景が頭の中にフラッシュバックのように思い浮びます。すると、今、事故に遭っているかのように恐怖心が湧き上がり、パニック状態になります。これがトラウマです。脳の中の記憶の中枢神経の「右脳・ブローカー言語野の3分の1の記憶のゾーン」と、「右脳・ウェルニッケ言語野」に記憶されています。
 「左の眼」のY経路という視覚の経路がサッと働いて、アドレナリンが分泌し、脳の視床下部に血圧を上げるように伝達することで、心臓の心拍が低下し、無呼吸状態をひきおこし、酸素過多をつくることで「パニック状態」になります。

● 脳の働き方がつくる「パニック障害」のしくみの実体

 「パニック状態」とは、冷や汗が出る、心悸亢進(こうしん)が起きて頻脈(ひんみゃく)になる、体や手足が震えてくる、呼吸が速くなって息苦しい、息が詰まる、胸が痛くなる、胸に不快感が生じる、吐き気が起こる、腹部に不快感が起こる、目まい、フラつきが起こる、非現実感にとらわれる、何とも言いようのない恐怖感が感じられる、死ぬのではないか?という恐怖感を感じる、身体の知覚に異常が起こる、寒気や身体が熱くなるほてりが感じられる、などといった症状が起こる心身症のことです。脳の記憶を中心にしてこんなふうな症状をつくる脳の働き方に変わることが直接の原因です。

● 近親姦がつくる脳の働き方と記憶のメカニズム

 近親姦の場合は、どんなふうなことが脳に記憶されるのでしょうか。
 やはり、右脳の「ブローカー言語野の3分の1の記憶のゾーン」に、性的な対象としての父親がクローズ・アップして記憶されます。「右脳・ウェルニッケ言語野」の触覚の認知の記憶の中枢神経に、「学校の勉強」「仕事」「知的に会話したりレクチュアしてくれる関係」の相手にたいして、つねに「自分は左手だ」(右手にはなれない)という擬似血縁意識をもつことになります。性的な関係をとりきめるのが当然という距離の無い意識になるのです。

● 「父親」がつくる「娘」の性格プロフィール

 父親は、社会性の世界を象徴します。「天皇が日本の国のシンボル」であるように、父親は、学校や仕事、社会的な資格、社会の制度などの「社会性の世界」のシンボルです。子どもにとってはそういう関係意識になります。「父親」が子どもに虐待をおこなうとは「近親姦」はもちろん、「ネグレクト」(関わりの放棄、放置)、「心理的な虐待」(コトバで暴言を言うとか不安を与えること)、「暴力をふるう」などが該当します。このいずれも「右脳・ブローカー言語野」にクローズ・アップされた「父親の顔」が視覚のイメージとして喚起されます。「自分は、社会の中でつねに左手である」という社会的に未発達な意識が「人格」として形成されるのです。

● 性的な虐待は、「強迫性障害」をつくる

 性的な関係による虐待は、A6神経(脳幹のA神経の系列)からつねにノルアドレナリンが分泌しつづけるようになります。かぎりなくどこまでもノルアドレナリンが分泌しつづけるので「前頭葉眼か面」(ドーパミンが分泌)にもノルアドレナリンが分泌され、「線状体」(損か得かを判断して行動する)を過緊張状態に変え「淡蒼球」でセロトニンを欠乏させて視床下部に至ります。
 これは「強迫性障害」という病気の症状が脳の中のメカニズムとしてつくられるということです。

● 「強迫性障害」とは常同症が主症状です

 「強迫性障害」は、学校で勉強する、仕事をする、異性と知的な会話をする、という局面で必ずあらわれます。「不安」が常同症の形をとって反復されるのです。常同症は、「父親不在」の生育歴に典型的な症状です。「手を何度も洗う」「ガスの元栓が気になる」「無意味な行動を反復してくりかえす」などが常同症です。

● 「強迫性障害」になると「何が本当の利益か?」が全く分からなくなる

 ノルアドレナリンの過度の分泌によって「線状体」で「何がソンで、何がトクか?」という社会的な判断ができなくなるというトラブルがつくられます。「仕事のミスが起こる」「重要な指示を忘れる」「得して、役に立つ情報の価値判断ができなくなる」……逆に、自分に緊張をつのらせるので、強い不安感情が出て、自分に取り憑く同一の「コトバ」「光景」が気になるようになるのです。

 この「気になる」というのは、「A9神経」にセットされるとドーパミンを分泌させるものに執着するようになります。
 「近親姦」の場合は、性的な関係であったり性的な快感です。「社会的な場面」では、「スリ寄り」といって言葉による関係づくりの媒介がない無媒介の「性的な関係」を求めるという「常同症」が病理の大きな症状になるのです。

● ポルソナーレの「イメージ療法」は強迫性障害も治しています

 このような「強迫性障害」の場合にもポルソナーレの「イメージ療法」は有効です。
 この相談者と類似したケースにたいして「イメージ療法」は劇的な効果をあげました。
 「強迫性障害」の人な、これまで「クロミプラン」(うつ病の薬)が特効薬とされていました。セロトニンがシナプスで再吸収されるのを阻害して、ノルアドレナリンの過剰分泌を抑えるからです。オートマチックな取り憑かれの思考が消える、とされています。また「スルピリド」という薬も「A9神経のドーパミン分泌」を抑制して「気になる…欲しい!!」という欲望を抑えています。しかし、「右脳・ブローカーの3分の1の父親不在の記憶」が消えたり、改善されることはありません。ポルソナーレのイメージ療法は、この、脳の中の記憶を修正して病気を治すのです。

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No.7 引きこもりから脱け出した私。
でも、こちら側の世界のことがよく分かりません

■ 私は、5年間の引きこもりののち、ポルソナーレのおかげで社会復帰できました。
でも、こちら側の世界のことがよく分からず、誰からもバカにされているような感じでつらい思いをしています。
(中尾尚子。28歳。女性。島根県)

 私は、一時期、ポルソナーレにお世話になってどうにも止められなかったクスリ(精神科系の)を止めて、5年ぶりに仕事に就くことができました。でも、井穴刺絡療法のことを母親がキラっていて、「うちにはお金が無い、止めてしまえ」と言われて、指導を受けることができなくなりました。どうしても、家を出て自分の夢を実現したいので、教えてもらった妄想対策や一人練習の経験同一化の法則のことをがんばって、クスリを止めて、働きに出れるようになりました。国民宿舎の応接員をしています。

 5年間の隠遁生活のせいか、頭が相当にボケている感じがします。人との会話もスムースに運ばず、上下関係の目に見えないものに緊張しています。応接員の中に同じ年齢の女性がいますが、何か言われると命令されている気がして、バカにされているような気持ちになり、キレそうにもなります。仕事だからと自分に言い聞かせてガマンしますが、見張られているようで、視線も気になります。そのために何か行動を起こすとき自信をもってやれない、自分だけが宙に浮いている感じがします。人の思惑
ばかりが気になって非常に疲れます。自分に能力があるかないかは別にして、どうしても自分の能力を出し切れていないという思いがします。私は、人が自分よりも優れているとは思えませんが、自分との差や開きを思うと、自分自身に何か、欠陥があるように思えてなりません。私は、社会にとって何の利益にもならない人間とことさらに自分を卑下することもないのでしょうが、自分だけがあちら側の世界の人間で、こちら側に呼ばれもしないのにフラフラと迷いこんできたかのように思えてなりません。自分が幽霊のように思えます。

 私には、物を持つときに自分の手に意識を向けすぎてギクシャクするところがあります。掃除機を持つ時、ぞうきんを持つとき、湯呑み茶わんを洗うとき、などです。
 触ったり扱ったりしているときに手に意識がいきすぎて、ちゃんとやれている感じがしません。手に心がとらわれています。料理もスムーズに運ばず、包丁を持つと自分に向けられているように感じるのです。

 親は、いつまでも家にいる私に、お見合いで早く結婚しろと言います。人間にたいして不信といいますか、嫌いに近い恐怖をいだいている私に、結婚なんてとうてい考えられません。
 親にたいしては、時々、「お母さん」「お父さん」と呼んで抱きつきたくなる衝動にとらわれることがあります。
 昔のことを思い出して、ではありません。思い出すことは、ほったらかされたり、きつく小言を言われたことです。可愛がられたという記憶はありません。精神が社会的に自立できていないのはたぶん親に緊張を感じて育ったためなのでしょうか。

 私は、ポルソナーレのおかげで、人と話せるようにはなったのですが、相手の目を直視できません。つい下を向いて話します。ムリに相手の顔を見るとどうしてもきつい目つきになってしまいます。笑っても泣き目になります。人も、こんな私に、ちゃんと目を見て話しません。私は、人から心を開くとか、親しみを感じて気持ちを向けてもらえるということがないのです。

◎ ポルソナーレの指示性のカウンセリング
● 今の日本人に共通する欠陥の「社会性の欠如」が本当の問題点です

 この相談の文章をお読みになって、何が問題になっているのか?をぱっとつかめる人は、ポルソナーレのゼミを学習している人以外は、ほとんどいないのではないでしょうか。問題の核心は、「社会性の意識」が育っていないところにあります。加えて、社会性の意識を新たに学習して身につけなければならないという必要性に全く気づくことができていないことが「幽霊になった気分」におちいらせているのです。心の病い、精神の病いの原因は、「人間は、社会性の世界から孤立しては生きてはいけない」という本質から出発しています。「社会性」には、社会性の能力と社会性の知性との二つがあります。この二つで社会性というものがなり立っています。
 「収入を増やす」「働いて、年々収入を伸ばしつづける」「恋愛をして継続的に維持する」「結婚して、子どもを生み、育てる」(教育する)ということには、社会性の知性が必要です。

● 明治、大正にかけて欠落してきた「日本人の社会性の能力と知性」

 「社会性の能力」とは、どういうものでしょうか。初めは、「親離れ、子離れ」のことです。親から離れて幼稚園に行く、家の外の集団の中でひとりの力で過す、学校を卒業したら家を出て自活する、というのが最初の社会性の能力です。「現実に関心をもつ」「社会の中で価値をもつものを橋渡しにして、社会的な価値を生み出す人間関係を無限につくって広げていく」というのが社会性の能力です。人間関係は、「親子関係」「友人関係」を通過して、「恋人関係」へと移行し、そして、「仕事」や「学的な知性」の関係の水準に到達する、というのが社会性の能力です。「相手のことが正しく分かる」ことから出発して、「相手の知性」の水準に合わせて「考えていること」や「表現されていること」を分かち合ったり、相互に学びあうという人間関係の能力が社会性の能力です。
 相談者の場合は、28歳の今、「両親と一緒の生活」「両親を中心にした過去の記憶」の中にだけ生きていて、この中で思ったり感じたりする範囲のコトバでしかものごとが考えられておらず、「自分は、人から見捨てられているのではないか?」という不安にとらわれています。先が見えず、今の目の前の現実も全く見ることができていません。こういう「社会性」をなくしている症状のことを「閉じ込められ症候群」とも、「モンテ・クリスト伯症候群」ともいいます。
 現実と向かい合う時に「宙に浮いた気分」になり、正しく、相手とコトバを介してコミュニケーションをとおして関わりを成り立たせられず、「家の中」(父親や母親)にすぐに気持ちの安心を引きずられてしまうことを「悪魔が来たりて笛を吹く症候群」ともいいます。

● 脳の働き方のしくみを見ると「聴覚障害」…そのメカニズムとは?

 生育歴の中で、正常に「社会性」が発達する脳の働き方のしくみは、「言葉を覚える」ことからスタートします。次のようにです。

  1. 右脳・聴覚野で母親のコトバを聞く、
  2. 右脳・ウェルニッケ言語野と右脳・ブローカー言語野で「認知」をおこなう、
  3. こののちに、「左脳・聴覚野」でコトバを覚えて、「左脳・ウェルニッケ言語野」でしゃべる、
  4. 小学校に入ったころから左脳・ブローカー言語野で書きコトバを覚えて、文章を書く、
  5. 社会の中に参加すると、書き言葉を「左脳・ウェルニッケ言語野」で話す、

    ……というものです。

● 距離がない対人意識が「右脳・ブローカー言語野の3分の2のゾーン」を崩壊させている

しかし、相談者のように社会性が正しく育たなかったという場合は、次のような脳の働き方による「言語の学習と表現の回路」になります。
  1. 右脳・聴覚野で母親と父親の言葉を聞く、
  2. 右脳・ウェルニッケ言語野と右脳・ブローカー言語野の3分の1のゾーンで非社会的なコトバを認知する、
  3. この非社会性の言葉を、左脳・ウェルニッケ言語野のしゃべりのコトバを用いて、左脳・聴覚野から言いあらわす。

 非社会性のコトバというのは、「母親から小言を言われる」「父親からグチや不満を聞かされる」といったことです。「右脳・ブローカー言語野の3分の1のクローズ・アップのゾーン」に記憶されていて、「右脳・ブローカー言語野の3分の2の記憶のゾーン」(社会性のコトバの意味をイメージさせる領域)を正しく働かさせなくさせているのです。「手に持っているもの」が見えなくて、「手にばかりに意識が向く」「人の目が見れない」といった社会性の能力を破綻させる原因になっています。

● 「ワーキング・プア」「ニート」「収入減」は、脳の働き方を変えれば改善できる

 今の日本は、外国の資本がどんどん入ってきて海外の国との関係で経済社会が成り立っています。景気がよいと言われている現象の実体は、グローバル化によるものです。日本の国内の個人消費の水準が上がらずにデフレとインフレの両方に挟まれて日々に衰弱度をつよくしているというのが、ニートやフリーター、アルバイト、パートに見られる生活水準の低下のことです。
 年収がどんどん減っていくとか、体の不調や脳の病気、ガンの病気が増えているのは、こんなふうな「非社会性の言葉」しか学習できていないという脳の働き方に原因があるのです。

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No.8 50歳になったら、頭重、腹部に感じる緊張、性的不能状態になり、
憂うつと無気力にとらわれるようになりました

■ 私は、50歳になったら頭重、腹部の緊張、恐怖感に似た脱力感に襲われています。
性的にも不能状態になり、憂うつ感と無気力にとらわれるようになりました
(加瀬久仁広。男性。51歳。酒造業、販売業。大分県宇佐市)

● 私は、50歳を過ぎた頃から頭重と、下腹部のあたりに緊張感や不快感を感じるようになりました。高い所から下を見下ろした時のような恐怖感にとらわれた筋肉が縮かむような脱力感にとらわれるようになりました。毎日、足が地についていないような頼りなさで、憂うつ感がいっぱいです。これらの症状がいつも頭にこびりついて仕事中にも離れません。毎日、一人の時にもんもんとしていて、何をやっていてもおもしろくなく、集中力も湧いてきません。

 もともと血圧が高い方です。自営で仕事をやっていますが、長い間働いていたベテランの店員が辞めたことから、一人で何もかもやらねばならず神経がスリ減ってしまったことが大きな原因の一つかと思っています。ベテランの店員が辞めたあとくらいから下痢症状が起こりました。医者にかかり、抗生物質を点滴してもらいましたが、なかなか治りませんでした。別の医者に胃と腸の検査をしてもらいましたところ、かくべつの異常はないとのことでした。神経的なものだと言われて安定剤を服用したところ治りました。しかし、神経的なものだと言われたことが気になり、それが気になりつづけて頭重や下腹部の緊張と不快感がいつも頭にこびりつくようになりました。頭の中に大きくのしかかってきて、憂うつな毎日になってしまいました。

 いつも頭の中のモヤモヤが気になるので脳神経クリニックに行き、CTスキャンなどで精密検査をしてもらいました。
 認知症とかいわれているボケが、何らかの理由で起こっているのではないかと心配になったためです。医者は異常は無いと言いました。しかし、50歳にもなれば誰にでも起こる脳の老化はある、と言われました。ものの名前をよく忘れたり、社会的なことの言葉を憶えられないということはないか?と質問されました。
 「ない」と答えましたが、じつは、パソコンを扱うようになってからしばしばそういうことが起こっているのです。「忘れている」「憶えられない」ということにも気がついていないことがよくあります。

 人前ではつとめて明るく活発にしてふるまっています。それが神経の緊張を招くのか、一人になると頭がひどく重く、モヤモヤがおおいかぶさってくるような不快感がいつもあります。何をしていても頭の中に不安なコトバや考えの雑念がウロウロしていて気になります。このままでは、何かとんでもない失敗をしでかすのではないか?とそれにも怯えています。

 妻との性生活は、ここ数年来、全くありません。恥ずかしいのですが、性器も萎縮したままで、何をどういうことを見聞きしても性的な意欲が湧かないのです。ひどいインポテンツになっている気がしてなりません。妻は、「私はそういうものはなくてもいいのよ」と言いますが、いつでもできるという自信があるのと、もうダメなんじゃないかという弱気の中にいるのとでは、妻にたいしてのかかわり方も大きく違ってきます。何ごとにつけ自信がない弱々しい話し方や態度になり、急に老け込んでいくように思えてなりません。相手は、自分のことをどう思っているんだろう?と妙にビクビクしてしまいます。

 子どもは、大学院を出た長男と高2の次男の二人です。大学院まで出て高校の教師になりましたが、半年で辞めて家にいます。高2の次男は、今のところ休まずに学校に行っています。パソコンやケータイでゲームに熱中しているのでなにか先行きが危ない感じがします。実の母と同居しています。妻との折り合いは非常に悪く、嫁姑の仲についてのグチを両方から聞かされます。

 仕事は、しだいに売り上げが悪化しはじめて、経営に自信がなくなりました。休日の日も休んでいる気がしなくて、焦っているようなイライラ感が頭の中にあって喉が詰まったような緊張を感じています。寝つきが悪く、夜中にトイレのために何度も目を覚ますのも気になります。自分では原因は、夜の性生活に自信がなくなり、活力が出て来なくなったことではないかと思っています。

◎ ポルソナーレの指示性のカウンセリング
● 日本人は誰もが強迫性障害をつくる脳の働き方になっている

 このケーススタディの相談の事例をお読みになってどういう感想をおもちでしょうか。「今の日本では、これくらいの不安症や強迫観念はごくありきたりのケースではなかろうか」という感想がパッとひらめいた方は、日本人の心のビョーキの状況を冷静にとらえている人です。
 不安症とこれにともなう強迫観念は明治いらい、大正時代にかけて急激に起こったもので、日本人だけに特有にひきおこされる病的な特徴といえるものです。

 現在も、瞬間的にこういう考え方をする人は少ないのですが、ものごとにはどんなことにも原因があります。原因があるから結果があります。このことは、逆からいうと、ものごとを達成して望みのものを手に入れて、自分の願望を実現するには、動機と必要性をちゃんと認識して、目的なり、目標をハッキリリアルにとらえられなければならないということになります。

 相談者の男性は、小さいながらも事業を経営している人です。自分の身体の症状にとらわれて苦にしていますが、本当の問題点は「小さいながらも事業を運営している」ということがうまくいかなくなっていることにあります。第一に、妻との関係がうまくいっていないことが辛く感じられる、と考えています。お客様との関係もつとめて明るくしているけれども一人になるとどんと暗くなって憂うつになる、というようにも、「人間関係」のことがつねに第一に考えられて優勢になっていることが分かります。

 日本人は、いつの時代にも、いつの社会でも誰もがこんなふうに考えるのが美しくて、人間関係をほったらかして事業のことや収益のこと、経営の目標のことなどを考えることは人間味のない価値の低い考えの持ち主だと無意識に考えてきています。人間関係のことをいっしょうけんめいに考えることが「知的なことだ」とみんなが考えてきています。すると、日本人の脳の働き方はそんなふうにシステム化されてしまっています。相談者の病理は、「身体のどこかの不調を気にする」という部分だけをとりあげると「強迫性障害」というべきものです。これは、「人間関係のことばっかりを気にする」、逆にいうと、現実の具体的な状況の中の人間のことはリアルな目で直視できていない、正しく観察もできていない、ということが「強迫性障害」の原因です。

● ポルソナーレのカウンセリング理論「経験同一化の法則」についてお教えします

 あなたが、包丁を手に持ってまな板の上で大根を切っているとしましょう。正常な脳の働き方では、切っている大根に目の焦点を合わせて、右手の包丁を使って大根を切るでしょう。しかし、大根を抑えている左手に目を向けて焦点を合わせると、握っている包丁は「左手」に向かって動きます。すると「左手を切る」ことになりかねません。相談者は、どこを見ているのでしょうか。包丁を握っている自分の「右手」をじっと見て焦点を合わせているのです。「右手」とは相談の内容に即していうと「インポテンツではないか」「頭重がする」「下半身に力が入らずに脱力感が感じられる」といったことです。妻の不満、嫁姑のそれぞれのグチ、せっかく高校の教師にもなったのに辞めてしまった長男のこと、などが「右脳・ブローカー言語野の3分の1のゾーン」にクローズ・アップされてイメージされています。それぞれ良好とはいえない状態の関係の内容です。ぴったりと密着していない、一心同体になっていない、つまり距離があるようだ、ということを孤立した情緒のままに感じ取っています。これが「大根を切る場面で、包丁を握っている自分の右手を見ている」という脳の働き方になります。

● 強迫性障害とは、「不安の中身」にしつこくこだわること

 「強迫性障害」とは、現実とは全く無関係でしかも全く意味のないことをくりかえし考える症状のことをいいます。いろんなことが頭に思い浮べられています。今、何かを取り組んでいる時にそんなふうな無意味な不安や憂うつなことを、目の前のことよりも優先して「思い浮べている状態」が強迫性障害です。生活の中でこんなふうな心的な状態になれば、その目の前のことを長い時間をかけて行いつづけることにもなるでしょう。なぜかというと、この病理は、自分が今、不安に思っている状態よりも、「頭の中に思い浮ぶ不安な内容」に関心を向けて、気にしもして、とらわれているからです。この「とらわれている内容」がもし、自分に快美感をもたらすものである場合、それは「美化の妄想」といい、このような思い浮べ方を「分裂病」といいます。つまり、強迫性障害は、分裂病の始まりだということができるのです。

● 「線状体」で目先の利益、快感、安心にこだわり、「損得の正しい判断」ができなくなります

 強迫性障害は、トカゲの脳といわれる大脳辺縁系の中にある「線状体」に血流が集まります。セロトニンが不足して、ノルアドレナリンが過剰分泌されるからです。強迫性障害は、別名「常同症」といって、同じ考え、同じ行動をくりかえします。これは、「線状体」に血流が集まって活発に働くあまり「自分にとって何が得で、何が損か?」という損得の判断ができなくなるためです。
 「線状体」は「損得の判断」「将来の利益」「長期的な利益を目標にして目標を立て、計画を立てて維持する」ということを働かせる中枢神経です。
 だから、事例の相談者のように、「休日のときもイライラする……休日のメリットが分からない」、「脳のCTスキャンの検査、胃腸の検査」など、不毛なものへの出費は「得している」と思い、「人を雇うとか、営業活動をおこなうなどへの出費は、ただの損をするための不安なことをおこなっている行動」としか認知できなくなっているのです。

● どんな小さい経営でも「経営理念」「相手の利益を優先」「物ではなくシステムを売る」の概念設計が必要です

 ポルソナーレの例で、この相談者は、どうすれば強迫性障害から脱け出せるのかをお話します。
ポルソナーレは、「イメージ療法」を開発してほとんど毎日、電話でイメージ療法をおこなっています。「心身の病気を正しく治す」ということを設立の当初からの理念にしているからです。
 治った人の喜びが、ポルソナーレの喜びであるからです。一時的に、偶然に治ればよいというものではなくて、「病理というトラブルを解決できる知性のシステム」を「脳の働き方が100%発達する」という具体的な現実のカリキュラムとして提供するというように、本物の利益を提供しています。ごまかしがない、損をしたという思いがない、なぜ治ったのかの根拠が分からない、というものではないので知性の水準が一致している人々に信用と信頼を得て、新たな信頼を得ています。

 相談者のケースでは、「相手にとってどういう利益をもたらすか?」というシステムを「サービスの提供」と考えられていないことが「強迫性障害」のもともとの原因になっているのです。経営の「概念の設計」の段階が、途中で消えてしまっている橋のように消失していることが病理の始まりであることがお分りいただけるでしょうか。

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No.9 数年来の友人が突然、私から去りました。
それがショックで、体調をこわし、無気力の日々をおくっています

■ 相談の事例
私は40歳の女性です。10年間、とても仲の良かった女性の友人がいました。ある日突然、その女性の友人が手の平を返すように私から離れました。以来、体調が悪くなり、無気力の日々を送っています。
(林扶美子。女性。40歳。美容室の経理事務。大阪府高石市)

● 私は、自分の心の病いと痛手を一日も早く忘れようと悩んできました。ポルソナーレのカウンセリングを受けたいとずっと思っていましたが、思い出すのが怖かったのです。でも、あまりのショックな事態のために今もそのことが心から抜け切れずに身体のいたるところに出ている病気とたたかって病院通いがつづいていて、45キロあった体重が40キロになり、顔もやつれて鏡を見るのもコワイくらいになりました。勤めている美容院のみんなが「どうしたの?」「どこか悪いんじゃない?」と口々に心配します。自分ではどうにもならなくなったので、長年信頼しているポルソナーレのカウンセリングにおすがりすることにしました。

 私は結婚しています。夫は、45歳です。
 二人暮らしです。子どもはいません。
 夫は、大きな化学工場に勤務しています。転勤で、北海道から大阪に来ました。何度か流産をしました。大阪でも同じ状態になりました。もう子どもは諦めて何か仕事をしようと思い、美容室のレジ係に応募して現在にいたっています。仕事はほとんど立仕事です。レジ係といっても小さい企業なのでいろいろな雑用も兼ねなければなりません。美容の技術者の女性の入れ替りが激しいので、時には助手のようなこともやらされます。
 私は、体を動かすことは好きでしたのでけっこう楽しくみんなと打ちとけて働いていました。女性の経営者からも信頼されてやる気もいっぱいで働いていました。

 数年前に、羽柴あゆみさんという1歳年上の女性が入ってきました。顔立ちもよくスッキリしている姿のきれいな女性でした。人もうらやむ美人で明るい笑顔がまぶしい人でした。美容の技術者として勤めはじめました。
 話してみるとちょっと淋しいカゲのある人でした。いちど結婚したけど、離婚していらい一人で生きていると言っていました。
 私は、あゆみさんに「まだ若いし、可能性はあるよ。いつかきっとステキな男性があらわれるから」と励ましました。でも彼女は、「もうぜったい結婚なんかしたくない。男に頼らなくたって生活していける。今どきの男は、どこか心が許せないよ」と言っていました。

 ある日。仕事にブランクがあって技術の面でみんなについていけないと考えたあゆみさんは、店の雰囲気に息苦しさを感じると、三ヵ月も経っていないのに「辞める」と言いだしました。社長が「手不足なので」と引き留めましたが、決心は変わりませんでした。
 いつも、誰かが辞めるたびに私は、見送る役目を自然にやっていました。
 あゆみさんも「送別会よ」と電話で30分くらいの南波まで出かけていきました。

 私も淋しかったけど、あゆみさんも淋しかったらしく、別れぎわに「また電話するね」と言ってくれました。すると次の日の夜、さっそく電話がありました。
「気に入った店が見つかるまで、紹介所から派遣してもらってつなぎの仕事をする」ということでした。そんなことから時々、電話があり、メールも交換するようになって、「月よう日」にはどこかで会い、食事をするようになりました。

 あゆみさんは、時々電話をしてきては、わたしの家にも遊びに来るようになりました。仕事の話をして夕食を食べて帰る、ということもありました。私の夫は三交替の勤務をしています。
 家で寝ている日は、あゆみさんの家に行くこともありました。駅に近いアパートで二間の狭い部屋でした。台所も狭く、あんなところで炊事をするのも大変だろうなあと思い、ある時、お弁当を作って持っていきました。あゆみさんは大喜びしました。
 彼女の顔は、今でも忘れられません。

 それから、わたしの時間のつごうのつくかぎり、あゆみさんの部屋に出向きました。ワインを飲んだり、お弁当を食べていろんなお話をしました。
 仕事の話、彼女のヨーロッパ講習旅行の話、ファッションの話など、2時間か、3時間、楽しく過しました。あゆみさんは、わたしに部屋のカギを渡してくれました。それほどにわたしを信頼してくれました。カギのかかっている日は、その辺をブラブラして帰宅を待ちました。「部屋に上がって待ってくれてもよかったのに」とにっこり笑顔で言ってくれました。

 私は、洋裁のデザインの学校も出ていましたので、あゆみさんの洋服のアドバイスをしました。彼女も、どんどん磨かれてきれいになりました。
 わたしのヘアスタイルもあゆみさんの技術で白髪が消され、さわやかにセットされました。こうやって励まし合って、お互いに年をとってもいい話し相手になっていこうね、と言い合いました。

 そして数年が経ったある日。年末でした。年末はお互いに忙しくて、メールだけのやりとりになりました。メールだけでも、彼女の声や息づかいの音、笑顔が思い浮んで胸がはずんでくる気持ちになりました。お正月は、四国の郷里に帰省するというパターンでしたので、年が明けてからまたお弁当を持って彼女の部屋に出かけました。

 部屋にはカギがかかっていました。そういえば、ケータイの電話もつながらなかった、新年のあいさつもまだだったねと、喫茶店で待ちました。暗くなってきました。弁当だけでも置いておこうと思い、あゆみさんの部屋に行きました。また留守でした。この時、なにか不安な感じが背中のあたりにサッと走りました。部屋の中で、どんよりと冷たく感じられたのです。部屋に帰っても生活していないのではないかというよどみのような空気が感じられたのです。無断で部屋に入ったことを詫び、新年のあいさつのメモをしてテーブルの上に置いて帰りました。

 次の日。あゆみさんの店に電話をしました。すると「辞めていない」ということでした。次の月よう日に出かけました。
 部屋には誰もいません。カギをつかって入ってみると、弁当も、メモも破ってゴミ箱に捨ててありました。部屋をよく見ると、前週に来たときと状態が変わっていません。テーブルの上には、うすくホコリがかかっています。携帯電話をかけても話し中の音が鳴っています。管理人さんに聞いてみると、全然会っていません、と言います。

 誰か、恋人のような男性でもできたのかなと思いましたが、内心、もしそうならば、こんな不自然な状態は感じられないはずだ、と思いました。その日から家にいても、居ても立ってもいられないような胸に圧迫感を感じはじめたのです。一人で部屋にいると、あゆみさんの顔や姿が幻のように思い浮ぶのです。声も、どこからか聴こえてくるようでじっとしていられなくなりました。ちょうど失恋した時と同じような胸の苦しさを感じました。歩くことも宙に浮いている感じで、ヒザに力が入りません。

 それから2週間が経ちました。わたしの落ち込みがひどくなってきました。彼女のこと、自分のことが頭に思い浮びます。それしか思い浮ばないのです。何かしているときも、彼女のことがつい口をついて出てきそうになります。
 生活のリズムが乱れました。食欲もなくなりました。夫がいない夜は、一人でボンヤリとテレビの画面をながめて、上の空でうつろな気分で過していました。

 二月になりました。また、あゆみさんの部屋に行ってみました。部屋をノックしても返事がありません。前に書いておいたメモは、また破られてゴミ箱に入っていました。これから引っ越しをするかのように、いくつかの荷物がつくられていました。

 「もう行くまい、もう行かない」と思いながら、次の月よう日にまた部屋に行ってみました。わたしの書いたメモは、ハサミでズタズタに切られてテーブルの上にありました。
 悪くは思いたくはありませんが、これは、わたしを拒否している行為のようにも思えました。「人はどんどん変わっていくものだ、変わってあたりまえじゃないか、同じ人間に執着するとこうなるんだ」と自分に言い聞かせました。カギを白い紙に包んで、玄関の外からドアの下から中に入れて帰りました。

 私には夫がいる、と自分に言い聞かせます。でも、今までの10年間は何だったのか?と自責の念で苦しい思いがします。自分は、何か、とんでもないことを浪費して、空費してしまったのではないか。こんなに、もろくもみじめな人間になってしまったと思い、何も手につかなくなりました。いつもじっと座り込むか、「何かをしなくっちゃ」と部屋の中をうろうろと歩き回ります。夜も眠れなくなり、病院に行くようになりました。
 わたしの心身はボロボロになっていることだけは確からしく感じられます。
 わたしは、この先、生きていけるのでしょうか。

◎ ポルソナーレの指示性のカウンセリング
● 社会性の世界からの孤立が原因です

 この相談の事例では、「社会性の世界からの孤立」ということが中心のテーマになります。ポルソナーレは、人は、社会性の世界から孤立すると生きてはいけなくなる、という本質を教えています。どこの心理学でも、また、精神科でも、こんなふうに「社会性の世界」(仕事、学校の勉強、学的な知性などのことです)から孤立すると「うつ病になる」ということは説明しません。人間の心の世界とは、ちょうど「クモの巣」に似ていて、いくつもの「社会性の理性」というもので織りつくられています。タテ糸やヨコ糸を「社会性の理性」という社会的な概念が織り込まれて心的な世界を形成しているのです。この社会的な理性とは、今まで自分が関わってきた「社会的な関係の対象」のことです。その対象とは、次のようなもので、次のような価値の順位になっています。

● 社会性の知性の対象と価値の順位(5位が最もレベルが高い)

1位…学校と学校の全教科書の勉強
2位…仕事の能力と実力
3位…男女に共通する人間関係の法則(距離をとること、媒介を介して関係をつくることが法則)
4位…社会の中の制度やしくみにかかわる秩序やルール、きまりなどの「規範」(その概念の学習と意味を第三者に伝わるように説明できる能力のこと)
5位…ものごとを合理的・論理的に考えられて表現できる知的精神性

● 社会性の世界からの「孤立」が、「うつ病」と「分裂病」の原因です

 このような基準をいつでも、誰でもしっかりと覚えていて、理解できているとは限らないというのが今の日本人に共通する心の世界です。たいていの人は、こういうことは、かくべつ知らなくても人は生きていけているじゃないか、と考えています。しかし、知らないからこそ相談者の事例のような「うつ病」に陥り、幻聴や幻覚をともなう分裂病にもなり、ひどい心身の不調を招いていることは、不問にしています。

● 「社会性」との形式の関わりはある、しかし、中身(内容)はきわめて空虚

 ポルソナーレのカウンセリングの眼から見ると、事例の相談者が一気に心の病いにおちいった原因は、「美容室」をわずか数ヵ月で辞めた女性と友人として付き合ったことにそもそもの原因があります。
 「どうしてそれが悪いのか?」とどなたも思われることでしょう。辞めた女性と付き合うという人間関係は、勤め先の「美容室」に何かのメリットがあるでしょうか。その勤め先の企業になんらかの不利益をもたらした人である、というのが経営者の判断であるでしょう。ここでは、相談者は、「経営者」とものの考え方を共有するとか、経営の理念を分かち合うということをやっていないということが社会性の孤立の「ものの考え方」を端的にあらわしていることになるのです。

● 日本人の女性にとっての「友人」とは、右脳・ブローカー言語野の「3分の1」のゾーンの「ヒモ」(幸福のボタン押し)

 同じことは、「友人となった女性」に弁当をつくり、定期的に二人で会っておしゃべりをしたり、食事をするというパフォーマンスとそのエネルギーは、「自分の夫」には向けられていないことにもあらわれています。「夫」には、自分が「うつ状態」になったことを相談もせず、取り憑かれたように訪ねていくということを行うことについて何の相談もしていません。その行動が「夫との関係」に緊張や不安をもたらす、ということの「社会的な責任」や「道義上の責任」に何らの自覚もありません。「自分の気持ちはぜんぶ自分のもので、自分の行動はぜんぶ自分が仕切って決定してもいいんだ」と考えています。「夫」は、社会性の世界を象徴します。その「夫」を疎外しているのです。ここに「うつ」と「自分の考えのとおりでいいんだ」という「了解」が生む「分裂病」の原因があるのです。

● 日本人は、「家」とか「企業」とかの理念のコトバが全く分からなくなっています

 ポルソナーレのゼミは「カウンセラー養成ゼミ」と「ゼミ・イメージ切り替え法」の二つの講座をおこなっています。
 「カウンセラー養成ゼミ」の教育方針は「仕事・人生・組織に活かすカウンセリング」というものです。「ゼミ・イメージ切り替え法」は「教え・育て・導くカウンセリング」が教育方針です。
 「カウンセラー養成ゼミ」の教育方針の対象の「組織」というのは、「仕事の中の組織、家という組織、社会という制度(組織)」のことをさしています。
 相談者のケースに話を戻しますと、相談者は、「家」とか「企業」という組織のことを全く何も考えていないという「孤立のものの考え方」を抱えていることがよく分かります。「社会」の中の誰とも正当に、つまり社会的な価値を生むとか、社会的な利益をつくるというような目的をもって、そのためのコトバの媒介を築いて仲良くしていくということを全くやれていないことがよく分かります。

● 社会性を喪失した女性は、「女の身体」に自律神経のトラブルをつくり、機能・能力の不全に陥らせています

 「流産する」という程度には、相当に孤立による自律神経の交感神経が高止まりの状態にあることが分かります。女性の身体的なメカニズムとしては「幼いレベルのままにおかれている」のです。「友人」とのかかわりもその「幼さ」の故に、「お弁当をつくって持っていき、これを食べる」というように「食べること」や「髪の毛をいじること」「服を着ること」という身体に快感をもたらすものあけが媒介になり、これによって距離を縮めようとすることだけがゆいいつの「気持ちの安心」とみなされています。こういうものの考え方は、心や精神というものを正しく安心させることはありません。この「ものの考え方」が「流産させる」し、「夫との関係を形だけ、表面だけ」のものにしているのです。

● 日本人の心身の病理は、「右脳・ブローカー」の3分の1で負の拡大再生産をおこなっています

 多くの日本人は、大正時代から「結婚はしたい、しかし、女性のお友だちの関係は、夫とは別世界のものとして分けて、区別して独自に築いていきましょうね」という対人意識をつくってきています。
 右脳・ブローカー言語野の3分の1のゾーンに、自分の身体にむすびつくものが「女の友人」や「自分の家族」で、「男性の恋人、夫」「仕事」「学問」は、二義的な関係の対象でしかないとみなしてきているのです。疎外しているともいいます。この事例に似た人間関係のものの考え方をもっている人は、今の日本では、例外なく相談者と同じような性の能力の幼さと、ここからつくられる不眠、うつ、分裂などの病理の中に、社会性の世界からの孤立という津波に押し流されて転落していくことはまぬがれないといえましょう。


No.10 以降はこちら→

ポルソナーレのゼミの様子をYouTubeに公開しました。

脳を発達させる日本語トレーニングペーパー

一部公開しました。
トップページ NEW! 年間カリキュラム 学習の感想と学習成果 「日本人の思考」と「谷川うさ子王国物語」と「グローバル化の恐怖」
学習内容(サンプル) 「言葉」 日本語の影響。その仕組みと感情、距離感、人間関係について
「脳を発達させる日本語トレーニング・ペーパー」の役立て方の資料
『分裂病の自己診断表と自己診断』
男性に嫌われない女性の話し方
女性に嫌われない男性のしゃべり方
を教えます

ポルソナーレのマスターカウンセリング

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